14-2 『巨人の始動』
14-2 『巨人の始動』
篠崎重工から試験が開始されるようだ。
コンバットワーカーを搭載したトレーラーが2機、試験場に待機している。
トレーラーの荷台のリフトが上がり、コンバットワーカーが直立状態になった。
陸上自衛隊開発実験団(TECOM)の面々が、用意されたコンバットワーカーに乗り込んでいく。
機体の後部ハッチを開いて中へと入る隊員たち。
それぞれが起動キーを回し、システムを起動させると、コクピットの前面に設置されたモニターが起動し、頭部カメラからの視点が映し出された。
「おぉ、こうなるのか。視点は頭部の視点が表示されるんだな。これは面白いな」
装備したヘルメットを左右に振ると、コンバットワーカーの視点も同様に左右へと連動して動く。
「自分の視点のようで面白いな。左右のレバーで方向転換するのか。アクセルを踏むと進むと……」
程なくして、全員が無事に起動を完了できたようだ。2機のコンバットワーカーが、揃ってトレーラーから降りてくる。
「1号機、起動成功。これより歩行試験に移る」
「2号機、起動成功。こちらも歩行試験に移る」
まずは歩行試験である。機体を実際に動かしてどのような挙動を示すのかを確認する、基本にして最も重要な試験だ。
ここで何らかの引っかかりや不具合が出るようでは、実用に耐えるはずもない。話にならないのである。
試験は、オーバルトラック400メートルを一周歩行する形で行われた。
「アクセルの踏み加減で速度が変わるということか」
隊員たちはそう呟きながら、一定の速度で歩行できるようにアクセルの調整を行う。
また、機体には自動進行機能も備わっており、ボタンでロックすることでその速度を維持する仕組みになっているようだ。
それはまるで、自動車の自動運転技術をそのまま巨大ロボットに応用したかのような、合理的で確実なシステムであった。




