13B-43『超電磁石スパークの衝撃』
13B-43『超電磁石スパークの衝撃』
「マリ、作戦を開始します」
D3BDを生成した遥はそれに跨り、大空へと一気に駆け上がっていく。
その軌跡は、まるで天を貫く一筋の光のようだった。
「ツインバニシングドライブ――フルドライブ!」
上空一万メートル。遥はそこから、地上で口を開く次元の割れ目に向かって一直線に急降下を開始する。
さらに機体をきりもみ状態に回転させ、D3BDそのものを巨大なドリルへと変形させた。
その光景はまさに、往年のスーパーロボットアニメ『超電磁石ロボ コンバイラー』の必殺技「超電磁石スパーク」そのものでであった。
(※『超電磁石ロボ コンバイラー』:巨大な5機の戦闘機が合体してロボットになり、宇宙人の侵略兵器と戦うアニメ。毎回「あんな超高速回転をしたら中のパイロットは遠心力で死ぬんじゃないか?」と視聴者に突っ込まれる必殺技や、敵を空中に磔にして体当たりする「超電磁石トルネード」などが有名。宇宙人はなぜ対策を立てないのか?……アニメなので野暮なツッコミは禁物である)
では、この世界の遥はあの超絶回転で死なないのか?
――答えは「HIMATがあるから大丈夫」である。万能HIMAT、恐るべし。
そして、決着の時は来た。
超高速で落下するD3TVDが、狂ったように開閉を繰り返す次元の割れ目に激突する。
――直後、空気が大きく歪んだ。
一拍遅れて、鼓膜を破るほどの轟音と共に、規格外の衝撃波が周囲を呑み込む。
その瞬間、無数の遥たちが総一郎、宗次郎、紫苑、唯の前に躍り出て、強固なフォースフィールドを展開し彼らを保護した。
彼らが乗ってきた大型車『ルクサスLX』も、別の遥たちがしっかりとガードしている。
クローディアとゆりも、瞬時に自身でフォースフィールドを形成して衝撃に備えた。
激突の余波だけで、周囲に散乱していた研究所の分厚い瓦礫は木端微塵に粉砕され、塵となって消え去っていく。
次元の裂け目を穿つその衝突エネルギーは、それほどまでに凄まじいものであった。




