13B-08 『衝撃の告白』
13B-08 『衝撃の告白』
「あっ、ゆりも目覚めたようだね。ゆり、どうかな体調は?」
クローディア(マリ)は、目を覚ましたゆりへ優しく声をかけた。
「マリ……。私は一体……ここはどこかしら? あら……見慣れない子ね」
ゆりはベッドに横たわったまま、顔だけをマリの方へ向けて問いかける。
「うん、それを今この子――遥君に聞いているところだったんだよ」
「はい、ゆり。今ちょうどマリに状況を説明しようとしていたところでした」
遥はそう言うと、もう一つのコップへトクトクと水を注ぎ入れた。そして水が満たされたコップを手に、ゆっくりとゆりのベッドへと歩み寄る。
「ゆり、お水飲めますか?」
見知らぬ黒髪の少女に当然のように名前を呼ばれ、ゆりはさらに混乱を深めた。
「えっと……あなたは? なぜ私の名前を……? どこかでお会いしたかしら?」
ゆりの戸惑いに、遥はにこりと可愛らしく微笑むと、コップをゆりへ手渡した。そして二人から一歩下がり、背筋を伸ばして向き直る。
「それでは改めまして。私は遥です。……天野遥。そして、あなた方の娘でもあります」
そう告げると、遥は丁寧にお辞儀をした。
「な、なんだってー!? 私たちの娘!?」
クローディア(マリ)はわざと大げさに両手を広げて驚いてみせた。ちなみに、彼女も依然としてベッドの上の人である。
「こら、ちょっとマリ! 今はふざけている場合じゃないでしょう!」
すかさず小言を飛ばすゆり。その一言で、彼女にもいつもの調子が完全に戻ったようだった。
「遥さん……ありがとう。お水、いただくわね」
ゆりは感謝を伝えると、遥から受け取ったコップの水を一口一口噛みしめるように飲んだ。
「そうですね……厳密に言うと、この世界ではなく『こことは違う世界』から私は来ました。私がこの世界へ到着した時、ちょうど研究所が爆発を起こしている最中だったのです。急いでマリとゆりを捜して建物内へ進入したのですが、お二人はすでに床に倒れておられました」
「なるほど……では、やはりあの爆発は夢などではなく現実だったわけか。……って、じゃあここは!?」
遥の説明を聞き、クローディア(マリ)は先の絶望的な体験が夢幻などではなく、紛れもない現実であったことを改めて突きつけられるのだった。




