11-13 【現場直行】4トントラックの荷台にハンガー2基を直積みして再登場する開発者
状況11-13 【現場直行】4トントラックの荷台にハンガー2基を直積みして再登場する開発者
「おっと、こうしちゃいられない。次の装備の準備を急がないとね」
クローディア(マリ)はそう言い残すと、作業端末から軽やかに飛び退き、足早に管制室をあとにした。
――それから間もなく。
遥は3セットにおよぶ長丁場の試験飛行を完璧に完遂し、機体を寸分の狂いもなく滑らかに地上へと着陸させる。
そのタイミングを見計らったかのように、轟音を立てて4トントラックを駆ったマリが試験場へと帰還した。重々しいサスペンションを軋ませながらガレージの脇に停車すると、彼女は勢いよく運転席のドアを開けて飛び降りる。
「遥、お疲れ様! いやあ、見事なデータが取れたよ。次はこれに換装して、さらなる実証試験を行うよ」
トラックの荷台へと駆け寄ったマリは、誇らしげに自身の相棒である積載スペースを指し示した。
そこには専用の整備ハンガーが二基しっかりと固定されており、一方は先ほどまでの飛行データを回収するための空っぽのハンガー、もう一方はつい先ほど二人がブラッシュアップを重ねて組み上げた、真新しい「フライヤー二型」を搭載したものであった。
「まずは今装備しているフライヤーを、その空のハンガーへ自動回収させてほしい。それが無事に済んだら、すぐ隣に積んである新しい『フライヤー二型』へと換装を頼むよ」
マリは、現在装着しているフライヤーから今回の膨大な飛行ログを確実に回収するため、手短に遥へ換装の指示を飛ばす。
「はい、マリ。分かりました。すぐに装備の交換を行いますね」
遥は涼しい顔で返事をすると、軽やかな身のこなしで大型トラックの荷台へと飛び乗った。そして、現在使用中のフライヤーを手際よく操作し、空のハンガーへと綺麗に収納していく。続いて隣のハンガーへとスムーズに移動し、待ち構えていた新たな「フライヤー二型」の装着を完璧に完了させた。
換装を滞りなく終えた遥は、ふわりと荷台から飛び降り、試験場の中央にある所定の位置へと静かに戻る。
「よし、遥。引き続き午後の試験も頼むよ!」
マリはそう言って親指を立てて爽やかに笑うと、再びトラックの運転席に乗り込み、詳細な試験の統括を管制室のゆりに一任しながら、重々しいエンジン音を響かせて建物の中へと走り去っていった。




