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11-11 【正統進化】アクロバットデータを完全反映! 超重厚な『フライヤー二型』爆誕

11-11 【正統進化】アクロバットデータを完全反映! 超重厚な『フライヤー二型』爆誕


「じゃあ、ちゃちゃっと始めますか」


そう言って、クローディア(マリ)は端末をくるりと回し、向かいに座るゆりへと向けた。彼女が提示してくれた実際の飛行データを元に、いよいよフライヤーの本格的な改修作業が幕を開ける。

試作機というものは、まさしくそういうものである。理論上は間違いなく飛ぶ。しかし、実際に動かしてみなければ想定通りの結果が出るかなど分からない。そして、もし結果を出せたら、今度は構造や出力に無理な負荷がかかっていなかったかを検証していく。仮に想定外の挙動を示したとしても、なぜそれが起きてしまったのかをログから分析し、一つひとつ問題を洗い出して潰していく――それこそが、技術者たちが歩む泥臭くも尊い開発のプロセスだ。


「アームは全体をしっかりと強化しつつ……翼はもう少し厚みを持たせて……んー、ここはこうだな」


マリはぶつぶつと独り言をこぼしながら、素早い手つきで端末のキーボードを叩いていく。ゆりもまた、マリの呟きを心地よいBGMのように聞き流しつつ、遥が持ち帰ってくれた膨大な飛行データの洗い出しを行い、その生々しい機動データを制御プログラムへと見事に反映させてブラッシュアップを重ねていった。

二人が画面に没頭すること数刻――ついに、その新型機は形を成した。


「よし、フライヤー二型の完成だね!」


マリは満足げに大きく伸びをしながら、目の上に組み上がった二作目の機体を誇らしげに眺める。

X字状に伸びたアームは、先端の可動式推進機をそのまま受け継ぎつつ、以前よりも太く頑丈に設計され、背面にはさらなる推力を生むための追加スラスターが組み込まれていた。アーム自体もこれまで通りフレキシブルに稼働し、噴射方向を自由に変更できる。これにより、さらに柔軟で変幻自在な立体機動が望めるはずだ。


また、バックパックの両側面には、直方体をした新たな推進機が追加されている。この推進機そのものも縦回転が可能であり、前面には空気を取り込むエアインテーク、背面には力強いメイン推進機、そしてその側面へと主翼が接続されていた。翼そのものも、前作の反省を活かして少し厚みを持たせた堅牢な設計になっている。


結果として、全体のシルエットは前作よりも一回り大きく、より重厚で頼もしい印象を受けるものとなっていた。


「なんだか、前の機体より一回り大きくなった気がするけれど……気のせいかしら?」

モニターに映し出された設計図を眺めながら、ゆりが少し怪訝そうに首を傾げる。


「ふむ、バックパックの基本骨格サイズ自体は変わっていないよ。ただ、アームと翼のフレームを強化して、左右に専用の推進機をドンと足したから、そうボリュームがあるように見えるのかもね」


ゆりの疑問に対し、マリは軽い調子で笑いながら、手際よく補足説明を加える。

新たな飛行プログラムには、前回の遥による鮮烈な飛行データがしっかりと組み込まれており、エネルギーの稼働効率の大幅な上昇が見込める。前作の試作機が「実際に大空を飛べる」という動かぬ実績を作ってくれたからこそ、この改良されたフライヤー二型が、今度はどのような圧倒的な数値を叩き出してくれるのか――。


二人は新たな期待を胸に抱きながら、次の段階へと視線を向けるのだった。


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