11-6 【衝撃のログ】解析データ判明! 機首なし巨大試作機は「マッハ3オーバー」だった
11-6 【衝撃のログ】解析データ判明! 機首なし巨大試作機は「マッハ3オーバー」だった
地下の研究施設へと戻った二人の会話は、再び原点へと引き戻されていた。
「……よくよく考えたら、あのリフターの形状自体、そもそも不要だったんじゃないのかな」
端末の前に座り込んだクローディア(マリ)は、頭をガリガリとかきむしりながら、盛大な溜息混じりにぼやいた。
「まぁ、『空を飛ぶ』という機能をサギシリーズに落とし込んだ最初のプロトタイプと考えれば、あれはあれで正解だったのよ。ナベさんも特に文句は言っていなかったでしょう?」
ゆりは苦笑いを浮かべながら、どこか投げやりになっているマリのぼやきを柔らかく受け止める。
「まあ、そうなんだけどさ……なんかこう、納得いかないんだよねぇ」
「そこは今後のアップデートで反映していけばいいじゃない。さ、いつまでも落ち込んでいないで、開発に戻りましょう」
ゆりの前向きな促しに、マリは「それもそうだね」と気を取り直し、再び端末のキーボードへと両手を伸ばした。
「じゃ、まずは小型化とスリム化からかな。邪魔だった大型の翼と、あのローターは綺麗さっぱり撤去しよう」
画面に新設計のホログラムを呼び出しながら、マリはふと思い出したように言葉を継ぐ。
「ところで……さっきの遥の飛行データ、どうだった?」
「――すごいわよ。軽くマッハ3を超えているわ」
モニターに並ぶ生々しいログを解析していたゆりが、額に滲んだ冷や汗を拭いながらぽつりと答えた。
「一応言っておくけれど……これ、生身の人間が装着して飛んだら、間違いなく一瞬で肉塊になって即死するわね」
「だよねぇ……シールドの爆破推進と同レベルの代物だよ。姿勢制御がどうこう云々以前の問題だったね、まったく……」
マリは再び頭をボリボリとかきながら、あまりにも規格外すぎる生データの数値に深く肩をすくめるのだった。




