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10-17 【正式決定】飛行ユニットの名称は『サギリフター』! システムデータ更新

10-17 【正式決定】飛行ユニットの名称は『サギリフター』! システムデータ更新



「おぉ、すごいよふたりとも! あの適当な指示でこんなものを作ってくれるなんて感激だよ!」


(……適当って自覚はあったんだ)


クローディア(マリ)とゆりのふたりは、心の中で同時に激しいツッコミを入れた。


「しかも何だいこれ、すごいじゃないか。装備を自動で着脱できるなんて……こ、これは売れる! 間違いなく人気商品になるよ!」


「ナベさん、元々はマリが『装備の着脱が面倒くさくてどうにかならないか』と言い出したのが始まりなんですよ。本体側と拡張側で別々に動作するようにしてあるのは、拡張側を装着しないパターンも考慮した設計なんです」


ゆりはナベさんへ事の成り行きをわかりやすく解説した。


「ん? ちょっと待って。マリちゃんが着脱って……え? 試験を自ら行っているのかい?」


「ええ、そうなりますね」


「マリちゃん、相変わらずやることが無茶苦茶だよ! 流石の私も心配になってきたよ……事故や怪我はしなかったかい? 普通はテスターの方にやってもらうものなんだからね」


「いやいや、そこは開発者である私が自ら確認しないで誰がやるんだい? こんな面白いこと、やめられないね!」


マリはむしろ自分が正義と言わんばかりに、堂々と胸を張って言い放った。


「そうなんですよ、ナベさん! もっと言ってやってください!」


ここぞとばかりに、ゆりもナベさんの説教に乗っかる。


「あまつさえ、私も巻き込まれてやらされたんですよ! 本当にこの馬鹿マリは……」


「えっ、ゆりちゃんもテストに参加したのかい!? いやあ、よく二人とも無事だったね……あまり無茶をしちゃダメだよ。二人は開発者なんだから、試験はプロのテスターに任せないと、何かあってからじゃ遅いんだから」


「ふふ、ゆりからの現場意見も聞きたかったからね。あんなに面白かったのに、あれ以来ゆりはテストしてくれないんだよね。面白いのに」


「『面白い』を二回言わないの! 本当にもう……まあ、とりあえず依頼された内容はすべて完了しましたわ」


「あと、ドローンの名称は『リフター』にしておいたよ。以降はドローンではなくリフターと呼んでくれたまえ」


マリは何気ない様子で、しれっと重要な製品名の変更を決定した。


「ちょっとマリ! そういう大事なことはもっと早く言ってよ……もうっ、今すぐデータ修正するわね!」


ゆりは文句を言いながらも、手慣れた操作でシステム上の製品名を「ドローン」から「リフター」へ書き換えていく。


「……これでよし。『リフター』ね。ついでに聞くけど、ハンガーの名称はハンガーのままでいいの?」


「んー、そこは考えてなかったね。特に案もないし、そのままハンガーで良いよ」


「分かったわ。──ナベさん、失礼しました。ドローン改め『リフター』で正式決定しましたのでご報告します」


「いやいや、こちらこそありがとうだよ、お二人さん」


満足そうに大きく頷いたナベさんは、おもむろに机の上に両肘を突き、指を組み合わせて口元を覆う独特の姿勢をとった。


(ま、またなの……? 今度は何?)


(ナベさん、あれ本当に好きだなぁ……)


重々しい雰囲気を醸し出し始めたナベさんを前に、ふたりは呆れ混じりにその静かな変化を見守るのであった。

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