10-13 【新たな課題】大型化・重量化する装備! 現場での「迅速な単独脱着」という壁
10-13 【新たな課題】大型化・重量化する装備! 現場での「迅速な単独脱着」という壁
空中散歩を心ゆくまで楽しんだクローディア(マリ)だったが、着陸してすぐに新たな課題へぶつかることとなった。
──装備の「脱着問題」である。
装備が大型化・重量化すればするほど、脱着にかかる手間と現場でのリスクは跳ね上がるのだ。
「んー……んーーーー……」
クローディアが腕を組み、難しそうな顔で唸っていると、それを見たゆりがすかさず突っ込んだ。
「トイレなら開いているわよ」
「いや、めんどくさいのだよ」
それを聞いたゆりが、さらにボケを重ねる。
「えっ、トイレに行くのがめんどくさいの? それなら代わりに私が行ってこようかしら?」
「いやいや! ゆりが行ってどうするのよ! そもそも私がトイレに行かないと何の解決にもならないでしょ!?」
「ええ、そうね。だからトイレは開いているわよ。どうぞ?」
いつにも増してキレのある(?)ボケを連発するゆりであった。
「トイレ……は、一旦こっちに置いておいて」
クローディアは手で空間を押し遣るような仕草をしてみせた。
「まあ、真面目な話だよ。装備の換装システムについて考えていたんだ」
「ん……以前出た、あの『変身ベルト』のネタかしら?」
「そうそう、それだよ! 装備が重くなり、大型化すれば、手で運ぶのも困難になる。主に『私』がね」
その言葉を聞いて、ゆりは呆れ半分のため息を混じえて返答した。
「マリ、あなたが苦労しているのは分かったわ。ただ……『あ・な・た』が装備するのに困難を感じたとしても、あなたが戦場で戦う機会なんて無いんだから、別に問題ないんじゃないかしら?」
「いや、ゆり。よく考えてみてほしい。これは私だけの問題ではないと思うんだよ。実際の現場で、いちいち他人の手を借りないと装着・換装できないとなると、やっぱり不便で仕方がないと思うんだ。ゆりだって一度装備を着けたから分かるでしょ?」
珍しくクローディアの言うことは至極真っ当であった。
これから自衛隊のみならず、各種官公庁にも配備されていくであろう一連のパワードスーツ・飛行ユニット群。クローディアの指摘した「現場での迅速かつ単独での脱着・換装」という課題は、遅かれ早かれ現場から上がってくる運用上の大きな壁となるはずだった。




