勇者小隊
「こっ……腰が」
「アンタもようやるなぁ」
女性騎士団の宿で、俺達は朝を迎えた。昨日の夜、酷使した俺の腰をセィソが揉んでくれている。
「女性騎士団20人全員満足したみたいだな……」
「30歳手前なのに初めての人が多いのは驚きやわぁ」
「俺が転移前にいた世界には、結構いたぞ」
「そうなんか。ウチらは、やらずの二十歳でヤラハタゆわれて後ろ指やな」
「あ~、それ?本人が気にしてるほど、みんな気にしてないぞ」
「もう、知らんけどな。ウチには関係ない話になったしなぁ。あんたのせいで」
「あ……はい、なんか色々スイマセン」
昨日は、ここまで必死に移動してきた後、激しい夜を終えて、女性騎士団達はよく寝ていたのだが。
「くっ、もう朝か?」
とりあえず、騎士団長が目を覚ました。
「おはよーさん。痛みはあらへんかぁ?」
「まだ、何か入ってる感覚があるが。この程度、どうということは」
「やっぱ、初モンやったで。勇者、責任とりやぁ」
「……は、はい」
金玉活性の勢いで、やっちまったもんなぁ。
「いや……我々とのことは黙っておいてもらおうか。子種だけで十分なのでな。皆、良い経験を積んだと、心にしまっておこう」
「え~そんなもんなんか?」
「女性騎士団とは、ドレスも似合わぬガサツな女の集まりなのでな。男達は逃げてゆくのだ」
「……なんか、ウチも、放屁聖女も、筋肉令嬢も、贅肉王女も、そんな境遇やけどな」
「それゆえ、勇者殿には感謝する」
「……あ、どうも。それにしても、二十人て少なくないか」
「なんだ?もっと大人数の女騎士を相手にしたかったのか?」
股間も腰も限界ですよ。
「いや、違う違う、冒険者達への加勢と考えてもスケルトン五千に対して、騎士二十人は少ないような気がしただけだよ」
「ああ、厄介払いだろうな。第一王女殿下がいらした頃は大事にしてくださったが、今となっては、我々いかず後家のアラサー集団を処分しようと命令を下したようにも思える」
「なんちゅーエグイ話や」
「第二王女と王はクソだからな。俺も王城に転移した途端『ハゲは嫌』って、追い出されたし」
「私の立場では、明確にそのようなことは言えぬ」
色々と思い悩むこともあるらしい。
「で、スケルトン軍団は俺が始末したし……これから、どうするんだ?俺達は、放屁聖女のいるベルウッドに向かう予定だが」
「そうだな……手柄もなく帰れまい。同行させてもらっても良いか」
「いいけどよ。とりあえず、俺と聖女の話し合いが先な」
「承知した」
そんなことを団長と話していると、他の女騎士たちも、めを覚まし始めた。
「う~ん……ベッタベタですね」
「昨日は、凄かったです」
部屋で雑魚寝とはいえ、汗その他の体液で、色々と湿っている。
「これなぁ、カピカピなるさかいに、はよ洗いや」
「……生臭い香り」
「寝具清掃、いそげ」
以前世話になったメイド達とはタイプの異なるテキパキさで、女性騎士団は寝具や布団の後始末を進めてくれた。
そして、俺達は朝食を済ませ装備を整え出発する。
「それでは、ベルウッドへ出発っ!勇者殿達に続けっ」
乗馬した騎士団長が、手を上げる。こころなしか、女性騎士団が、股間をモジモジさせているような気がするが、気にしないでおこう。
シュペリアの人達が俺達を見送ってくれた。
女性騎士団20名に俺達2名を加えた22名が、新魔王討伐の勇者小隊になるらしい。
「種馬勇者、全員を産休させる前に新魔王倒しなさいよ」
ギルドの受付嬢が毒を吐く。
そして、その中に一人、包袋をグルグル巻きにして体中手当てされたオッサンがいる。
……ギルドマスター、生きててよかったね。
修羅場を乗り越えた男の姿に敬礼をし、俺は前を向く。
「アンタも、ひとつ間違えば、明日は我が身やもんなぁ」
にひひひひ、と、セィソがギルマスと俺を見て笑っている。
「いや、ああなったら、俺の場合、生きてないだろうなぁ」
「かもしれへんなぁ」
見送りの人達の顔を一通り見てみたが、秘書さんの姿がなかった。
うん、多分ギルドの仕事で忙しいんだろう。
コワイことは考えないでおこう。
旅立つ時は、一人だったけど、徐々に仲間が増えていく。
そんな、王道ファンタジーを書いてるつもり♪




