またオマエラか
カラン♪カラ~ン♪
俺達は、シュペリアの冒険者ギルドに戻ってきた。
すると……
「スケルトンおよそ五千体を全滅させるぞぉおおおお」
「「「「「おぉおおおおおおおお」」」」」
どうしよう、盛り上がってるなぁ。言っていいのかなぁ
なんだろ、このデジャヴ。
「あんなぁ、盛り上がってるトコ悪いけどな。スケルトン五千体なら勇者が全滅させたで」
あ、セィソが言っちゃった。
「そ、そんな……対スケルトン用に殴打武器を買ってきたのに」
「ポーションが無駄に……使用期限短いのに」
ブチブチ文句を言われる。
みなさん、声をそろえて、さんはぃっ
「「「「「少しは、残しとけよっ!」」」」」
ですよねぇ~。
「うっさいなぁ、もうっ……あんたらタマ潰されたいんかぁああああ」
「「「「「ひぃいい、玉潰しのセィソだぁあああ」」」」」
うるさかった男連中は逃げていった。
「ほんと、こういう時に便利な啖呵だなぁ」
「不本意な呼ばれ方やけど、有効利用せんとな」
そうして、受付嬢のところへ行く。
「うっわ、勇者来たよ。避妊具の準備しないと」
「アンタの扱いも大概やけどな」
「どうせセィソさんが、スケルトンを全滅させたんでしょ」
「ちゃうで、今回は勇者の活躍や。だいたい、スケルトンにタマタマはついてないやろ」
「そ、そういえば、そうですね。勇者が子作り以外のことで活躍してるなんて……空からミスリルでも降るんじゃないかしら」
「ミスリルが降ってきたら、価格が暴落するぞ、アホウ。俺への報酬よろしくな」
「アホウとは失礼な。一介の受付嬢からスケルトン五千体全滅させた報酬を貰えると思ってるアホウに言われたくありませんね。やっぱ海綿体で物事を考えている人は違いますねぇ。ほらほら、ギルドマスターの部屋に行ってください」
相変わらずボロクソ言いやがって、奥の部屋に通された。
ギルドマスターの部屋に入ると。
「おう、勇者よ。斥候の冒険者からも活躍を聞いている。アタマを光らせるだけの簡単なお仕事だったみたいだのぅ。報酬はいるのか?いらないよな?」
「いるよ」
「勇者がウチにメシ奢れなくなくなるやろがい。『金玉帯電』」
「ぐおぉおおお、ビリビリする」
ギルドマスターは股間を押さえて、くたばった。
「今回は電流ですかセィソさん」
と、秘書が言う。
「ん?地獄のフルコースもあるんやけどなぁ」
「やめたげて。冗談の軽口だと思うから」
俺が止めるのも変だなぁと思いながら、タマタマを持つものとして善意が痛むわけです。ヒュンヒュンしたし。
「はい、どうぞ。二千五百万ゴールド」
スケルトン1体討伐が5千ゴールド×5千体?安くね?まぁいっか、俺の総取りだし。
秘書さんが、ドドンと白金貨の詰まった袋をくれた。
「おおっ。ありがとうございます」
「今回は、アンタの総取りやな。なんか奢ってな」
「いいぞ」
セィソと俺が、きゃっきゃ喜んでいると。
「ヒモからの脱出おめでとうございます。こちらも豪遊されて良いお金になりますので、是非、経済を回してくださいね。といいいますか。最初の一千万ゴールドをジャンジャン使ってもバレないでしょう。もう貴方達が金持ちなのは、みんな知っていますから」
「ああ、そうだな。」
「にしても?やで、スケルトン1体討って1万ゴールドくらいちゃうのん?五千体やと、五千万ゴールドやろ?簡単な掛け算や。しかも大量に来たんやから難易度上がってるんちゃうんかい?」
セィソがくってかかる。
「ば、バリューセットです。これ以上はギルドの財政が・・・」
「でしょうね、残りの予算は、斥候とか後始末をしてる冒険者に回してください」
「……ゴブリン虐殺の後始末のせいで大赤字財政でも、何とかなりそうです」
「あ~、ゴブリンの死体のおかたずけかいな」
セィソも静かになった。
「2回とも派手に、死体をまき散らしてくれましたからねぇ。元令嬢さんと元王女さんの後始末なんて、それはもう……。御二方への支払いは、少ないものとなりました、まぁそもそも金持ちですしねぇ。あの二人。ちょうど良いお小遣い程度にしか思ってらっしゃらず……」
「ですよね~」
遠い目をする俺。
「聖女&勇者パーティーって、ほんっっと迷惑なんですよ。聖女は臭かった苦情が殺到しましたし」
「色々、御迷惑をおかけします。後始末よろしくお願いします」
「……くっ、これ以上のカネ要求したら、相殺の請求書で持っていかれそうや」
「そのとおりですよ。相殺を考えるとホントはさらに少ないくらいなのですが、ギルドマスターは自分のタマタマの無事を祈って、この金額となりました」
「ギルマス、ええやつやん『金玉回復』」
すると、股間を押さえて床に転がっていたギルマスが復活した。
「おぉ痛みが取れた。タマタマを潰すだけでなく、こんな芸当もできるのか」
「せやで。んじゃ、オマケや。『金玉活性』」
俺は、白金貨など、自分の荷物をまとめる。つまり帰る準備だ。
「ぬぉおおおおお、ワシの股間に活力がみなぎる。辛抱たまらん。相手してくれ」
「ちょっと、マスター。まだ明るいウチから、奥さんが来たらどうするんですか」
ギルドマスターは秘書を引き寄せた。
「……それじゃ、ごゆっくり」
「ちゃんと、扉閉めとくさかいな」
俺はセィソは、そそくさとギルドマスター室を出て行く。
ギルマスと秘書の関係は、知ってる人は知っている。
そうして、俺達が出口の扉へ移動していると。
「奥様、マスターは、奥の部屋です」
受付嬢がギルマスの奥さんを部屋に案内していたような気がするが…
まぁ、気にしないでおこう。
職場にて部下とギルマスの情事を目撃してしまう奥様。
そして、包丁、短刀、ロングソード。武器には困らない現場。
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏
だ……だいじょうぶ。ギルマスも一夫多妻なんですよ多分。




