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最臭屁器聖女は勇者パーティーを離脱しました  作者: 凜古風
放屁聖女さん降臨です

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29/58

ベルウッド城は北にある

 金玉駆動車の方角は、北に向いている。セィソと俺は、ベアトリスとタプンツェルに見送られて、リヴァケープを後にした。ベルウッドに向かって魔王軍占領地に絶賛進入中だ。戦闘地域でなければ、そんなに問題はないんだなぁコレが。

 そして運転をしながらセィソが少し嘆いている。

「ベルウッド城は北かいな。ウチの南国諸島、リア充ライフ計画がぁあああ」

「そう嘆くなよ、聖女探しの旅で、やっとゴールが見つかったんだから」

「ほんま、しゃーないなぁ。それにしてもスケルトンかぁタマタマがないなぁ。ウチには強敵やわぁ」

 出会った時もスケルトンに苦戦してたもんな。


「結局、筋肉令嬢ベアトリス贅肉王女タプンツェルは連れて行かへんねんな。まぁ育児するみたいやから忙しいやろけど、戦力がなぁ」

「苦戦の連絡を入れたら、駆けつけてくれるだろうさ。俺の頭皮聖光ハゲフラッシュは、スケルトンを消滅させるし。余裕と思ったんだろ」

「敵との相性、ありすぎるパーティーやなぁ」

「アンデッド関係になると、俺以外は戦力的に厳しいから。っていうか、俺がアンデッドに対して強すぎるんだ」

「まぁ、ウチがタマタマついてる♂に対して、強すぎるみたいなもんやろなぁ」

「そゆこと……」


 ガラガラガラ♪金玉駆動によりエンジン音はなく車輪の音だけが響く馬車の中で話は続く。


「それにしても……や。聖女が新魔王になるって、どういう経緯いきさつなんやろ」

「ん~?難しくないよ。自分を迫害してきた人類への復讐じゃないの?俺と組むまで、ほんとに酷い扱いされてたらしいし。聖女と一緒に寝ていたら、悪夢にうなされて思い出したのか、怒りの窒息臭気放屁で、村人全員が窒息死しそうになったこともあったからなぁ。『頭皮発光消臭ハゲフラッシュデオドラント』で、何とかなったけど……」

「え~と?聖女の屁って、回復ガスやんなぁ?」

「そうだな。ちょっと説明するぞ」


 俺は順々に聖女の屁について説明をする。

 彼女の屁は、回復と悪臭をパラメーター変化させることができるのだ。

 例えば、以下の3通り。

(1)回復目的放屁

   回復量:★★★★★☆

   悪臭量:★☆☆☆☆☆

 ※悪臭量が星1でも、普通の人の屁より3倍ぐらい臭い。

(2)バランス放屁

   回復量:★★★☆☆☆

   悪臭量:★★★☆☆☆

 ※世界一臭い缶詰、シュールストレミングのレベル、呼吸できない、もぅ目にしみる。

(3)窒息臭気放屁

   回復量:★☆☆☆☆☆

   悪臭量:★★★★★☆

 ※少しでも嗅いだ者は、この世の終わりの臭いにより呼吸できずに窒息死する。


 こんな感じになる。

 ちなみに、ガス放出量は普段やや漏れ気味で、本気を出すと無限大だったりするのだ。


「……広範囲の毒ガス兵器やんそれ。星をゼロには、できひんのかいな?」

「そうだな、だから最終屁器さいしゅーへーき聖女と呼ばれて、災厄級に指定されているからなぁ。そして、色々試したんだが、星をゼロにすることはできなかった」


 つまり……

(0)すんごい回復ガス、無臭

   回復量:★★★★★★(MAX)

   悪臭量:☆☆☆☆☆☆(ゼロ)

(4)究極即死ガス、回復なし

   回復量:☆☆☆☆☆☆(ゼロ)

   悪臭量:★★★★★★(MAX)

こういったパラメータ変更はできなかった。


「不便やなぁ。ほんで、常時ガス漏れしてるんかいっ。んで、抑えても普通の人の3倍の屁能へいのう?赤い彗星かいな?くさ吸屁すいへいかいな?」

 衝撃の事実に混乱してメタ発言してますよ。異世界の住人なんだから知らないハズでしょ?


「そうだな。だから『(1)回復目的放屁』に設定しつつ、『頭皮発光消臭ハゲフラッシュデオドラント』で消臭して過ごしていたんだ。消臭し続ければ回復ガスに包まれてる状態だしな。戦闘とか全然平気、敵も回復するけど」

「で、アンタがおらんと、くっさいから、酷い扱いを受けてきたっちゅーことか」

「気の毒な話だろ」

「……せやな。ウチもやけど準災厄級の筋肉令嬢と贅肉王女を超える、災厄級の聖女かぁ~ホンマ洒落ならん新魔王やな」


 と、そんなことを話していると……


 前方右側で、全力疾走している人影が2つ。そして後ろには人影を追いかけるゴーレムがいた。

 巻き込まれるとマズイかも……と、勇者らしからぬことを考えていると。


「あの走る箱に飛び乗るにゃ~」

「了解だ、にゃん」


 人影の主達は、俺達の金玉駆動車に飛びついて捕まった。

 よく見ると猫耳だ。獣人系は南方に多いが、現在通過中の魔王軍占領地内には、いくつかの獣人集落が存在すると聞いている。

「おいっ、お前ら……勝手に何するんだ」

「しかも、使えそうなオスがいるにゃ~」

「にゃんにゃん」


 ゴーレムは、俺達の金玉駆動車を追いかけて、攻撃?しようとしているのか?駄目だ、完全にコイツラに巻き込まれた。

「4人乗りは、重たいさかい、スピード落ちるでぇええ。ゴーレムにはタマタマあらへんし、どなえするんや?」

 セィソが叫んだ。このままだと全滅だ。

「お前ら、俺達がゴーレムを引き付けて倒すから、いったん降りろ」


「……にゃ?奴隷狩りゴーレムを倒せるにゃ?」

「とりあえず、お願いするにゃ~」


 そうして、二人?二匹?の猫耳娘は、両手を離し上手く岩陰に飛び込み体を隠した。うん、動きが猫っぽい。


「セィソ、スリングショット使うぞ。こないだ話した高機動射撃戦だ」

「オッケーや。爆発させるタイミングも頼むでぇ」


 俺は、数十個のゴブリンの金玉をポケットに入れ、駆動車の上部ハッチを開く。

 そうして、追いかけるゴーレムと対峙した。

 次回、ゴーレム相手に、タマタマ・パンツァーです。

 パンツァーはドイツ語で戦車ですからね。袋の中に入って下がってるタマタマを持ち上げるパンツとは違いますからねwww

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― 新着の感想 ―
[一言] これでまたヒロインが増えるのか(ぇ それはともかくタマァールズ&パンツァーですね(ォィ そういえばウチの元上司。 今までガールズ&パンサーと間違えてたのを思い出しました。 という事は吉…
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