悪役令嬢ベアトリス
窓から朝日というには太陽の位置が高い日光が差し込んでいた。少し寝すぎたか?
ゴブリン・スタンビートが近づくという情報の中、カップル用の宿はガラガラだったおかげで、格安料金で宿泊できた。
俺の体の上ではセィソが寝ていたが、俺が目覚めた時に動いたせいで起こしてしまったようだ。
「ふぅんむぅ。おはよーさん♪あかん、こっ腰が、イタタ」
「いっぱい動いてくれたもんなぁ」
昨日の朝、俺は腰を痛がっていたので、セィソが動いてくれたのだ。宿のベッドは頑丈で、昨日の簡易ベッドように壊れたりしないから、そりゃもう激しかった。
「動くのんは、交互くらいが丁度ええな」
そうして昼前まで二人でベッドの中で、肌の感触を楽しみ合っていると……
「お楽しみ中すいませーん、来客ですよ~。ロビーへお願いします」
と、呼び出しされてしまった。
「わかりました。すぐ行きます」
もう少しイチャつきたかったが、セィソと俺は服を着て部屋を出て、ロビーに向かう。
「あの……?どちら様」
と、尋ねる必要もなかった。
「勇者様ぁああああ。わたくしはお会いしたかったですわぁああああ」
筋肉の塊がやってきた。これは『だきしめる』なんて、ヌルイもんじゃない『抱き、そして、締める』そう、つまりベアハッグ(Bear Hug)かサバ折りか。頑張れ俺の肋骨と背骨と内臓。
「ベアトリス……久しぶりだね、げほ死ぬ」
「ああ、つい、愛おしさのあまり、熱い抱擁をしてしまいましたわぁあああ」
ムッキムキの筋肉ボディに全然似合わない、いやん♪という仕草で筋肉令嬢は俺を押した。もちろん、壁まで俺は吹っ飛ぶ。
「いてぇ……いつも通りだね。っていうか、出産後の体調は大丈夫なのか」
「大丈夫ですわぁ。少し開いた骨盤なんて、この通り筋肉で締め上げれば」
下半身からメリメリと音がした……うん、大丈夫そうだね。
「……お、お嬢様、お子様の紹介を」
「そうでしたわ。貴方の娘ですわぁああ♪ぱぱ♪」
俺は、手押し車の中を覗き込む。すっごいムキムキの赤ちゃんがいた。どこいった俺の遺伝子?
「お~、かわいいなぁ」
そうして、俺は赤ん坊を人差し指でツンツンしようとすると。
ガシッ っと、指を掴まれた。
「いてててて、なんちゅー握力」
「起きてる時だと、使用人の指を骨折させてますわぁ」
「そ、そうか、ベアトリスに似て、健康な子になりそうだね」
「これから、別荘で、蝶よ花よと育てるのですわぁ」
全然似合わないヒラヒラのドレスから、はみ出てる逆三角形の体の筋肉をビクンビクンと動かして、ベアトリスは歓喜している。お嬢様よろしく縦ロールの金髪ロングがゆさゆさと揺れていた。うん、身体さえ見なければ似合ってる。
「あ、アンタが悪役令嬢のベアトリスはん?」
「そうですわぁ。はじめまして。わたくし、勇者様の側室の一人、ベアトリス・フレイムシュートですわぁ。ところで、貴方は新しい側室の方ですの?」
すっと、貴族令嬢の礼をするベアトリスだが、筋肉のポージングにしか見えないのは何でだろう。
「え、せやねん……ちゃう。そうです、最近、側室の一人となりましたセィソ・イタブールと申します。お見知りおきを」
関西弁以外を話した!?まじか。
「この作者は、キャラクターの書き分けが下手クソですわぁ。ですので、いつも通りの関西弁でよろしくてよ」
コラっ、メタ発言やめなさい。
「ほな、そうさせてもらうわ」
そうして、我が子を抱っこさせてもらったり。近況を教え合ったりしていると。
「うっかりしてましたわ。ゴブリンの大軍はどうなりましたの。仕方なく実家を助けに参りましたのに」
「ゴブリンならウチが、全滅させたで」
「すごいですわ。どうしましたの?」
「タマタマ爆発させて、2千体くらいブッ殺したんや」
「……あらまぁ、殿方のオタマを爆発させる能力ですの?セィソ・イタブールさん?あらあら、なるほど玉潰しの方でしたのね」
「せやでって、ウチそんなに有名なん?」
「準災厄級の人物として、わたくしや王女と同じように登録さていますわよ」
「……準災厄級やて?ウチが?」
「えぇ、その気になれば、♂を全滅させることができる能力ですもの。アタリマエですわぁ」
「まぁ、そうなんやけど……って、筋肉お嬢のアンタも準災厄級かい、どんだけ……」
「わたくしの能力はそのうち、お見せしますわぁ。側室仲間ですもの」
「なぁ、側室仲間ってゆうてるけど。正室てやっぱ?」
「もちろん正室は災厄級の放屁聖女、一択ですわね」
「聖女、どんだけ怖ろしいねん……さすが最臭屁器」
「その聖女を、押さえ込めるのは、勇者様以外にいないのですわぁ」
「このエロハゲ結構重要人物やん。そういや勇者やったなアンタ」
「そうか俺は聖女という災厄を止めるために召喚された……って違うだろ。でも、もう魔王は死んでるしなぁ」
と、返事すると。
「あら?魔王死んじゃいましたの?」
しまった、ギルドに口止めされてたんだ。まぁいいか。
「ウチのスキルでタマタマ爆発させたら、魔王死んだで」
「そうですの。コブシを交えたかったのに、少し残念ですわ」
「でも、まだ魔王軍は健在だ。誰かが引き継いでるだろうしな。それと、まだ極秘情報だから口外しないでほしい。」
「わかりましたわぁ。魔王軍は徐々に倒していきますわ。ところで?ですわ」
ベアトリスがセィソに視線を移す。
「なんや?お嬢?」
「倒したゴブリンは全部オスで、正しいのかしら」
「せやで、ウチのスキルは♂の玉にしか使えへん。タマタマ無かったらゴブリン15体くらいしか倒せへんやろし」
タマ潰しなしでも結構やるんだよなコイツ。
「なるほどですわ。じゃぁ、スタンピート第2波では、わたくし達の出番ですわね。おそらくゴブリン♀の群れがやって来ると推測できますわ」
!?できるかもしれないけど、キツイんじゃないか?
「さすがにベアトリスでも多勢に無勢だぞ」
「大丈夫ですわ。王女のお姉様も、一緒ですわ。重たすぎて馬車の馬がくたばってるだけですわ」
さらっと、重要情報を言ってきた。
「追放王女も出産を終えてたのか?」
「もちろんですわ。わたくしと同じ時期に妊娠しましたもの。私と同じく子連れですわ。可愛らしい男の子ですわよ」
「そっか」
「ホンマ、よーやるわ。さすが勇者やな。ウチも他人のこと言えへんけど」
ベアトリスのムッキムキ筋肉ボディーを眺めながらセィソはつぶやいた。
勇者、それは勇気のある者。勇気、それはトンデモ女子さえも妊娠させるエロパワー。ん~と?なんか違う気がする。
悪役令嬢ベアトリスのイメージ
髪型:縦ロールの金髪ロング
顔:よくある悪役令嬢系の顔
体型:ムッキムキ(北斗の拳のラオウを少し女体化した感じ)
駄目だ、AIに描かせようとしても、変なのしか出て来ない。
ちがうか、そもそも設定が変なのか。描ける人います?
次回、また、物凄いのが出てきます。




