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25,名前

紫王って字面ですでにかっこいいですよね

 中庭に[移動]するとカスケードと共にもう一人、紫の気配をまとった者が待機していました。


 「カスケードさん、その方は?」

 「ああ、彼はジュリオンブルに呼び出された人で、"紫の王"と呼ばれていた」


 「呼ばれていた?ならジュリオンブルは倒したのか?」

 「ああ、彼がね。だが君たちが遺跡でされたように逃げられてしまってね」


 「お前のことだ、わざとじゃないのか?」

 「欠片程度なら娘の場所が特定できるからよかったのだが、どうやら本体が逃げられたみたいで。すまない」


 「預言者さんに娘がいたんですか?」

 「で、この城の中にいると。心当たりはないのかい?」

 事情を理解した様子のタクミさんが質問します。


 「私が知らない空間があるのでしょう。ジュリオンブルは娘を君を倒すために呼び寄せた、と言っていた。もし二人の力が合わさったなら結構厄介なことになったかもな。彼がいなければ」


 そういいながらカスケードさんは"紫の王"という方を向きます。

 「彼はまだジュリオンブルに縛られているかもしれないんだ。ひなさん、君の力で何とかできないだろうか?」


 「わ、わたしですか?」

 「なるほどな、こいつがもし名前がなければそれが可能だろうが、どうだ?」

 私の動揺を見つつレンさんが要約してくれます。


 「そういうことですね、わかりました。ええっと、失礼しますね」

 

 私はことわりを入れてから彼をじっと見ます。

 ――[解析]


 「名前が紫となってますね。これに追加とかならできるかもしれません。やってみないとですけど」

 あまり期待させてもいけないので。


 「なんでもいい、よろしく頼む」

 腰を90度下げた礼をされてしまいます。そこまで頭を下げられたら何とかしたいですね。


 「やってみますね……」

 

 ――[解析][改変]


 「うーん、"王"が引っかかっているみたいですね。ジュリオンブルさんはよっぽど王様の替わりが欲しかったのかな」

 「だろうな、私や父を消し去って彼を王に据えるつもりだったように感じたよ」


 「なら俺がレンなのも何か強い思いがあったのだろうか。カスケード、王は生きていたのか?」

 「王と残りの従者全員、とされた瓶は割られたよ。中身はジュリオンブルの黒い宝石のエネルギー源に使われてしまった」


 えっ、王様が?

 「……そうか。本当なら俺がなぜレンなのかはわからずじまいになりそうだな」

 「そうだな、申し訳ない。それはもともと君を支配するための物だと言っていたからその心配がないことは確かだ」


 「強い思い……魔力量が必要なんだったらもしかして。みう、さっきのやるわよ」

 「わかりました」

 私とみうで両手で手をつなぎ円を作ります。


 「なるほど。思いの力が魔力の根源なら、無理矢理増幅させればそれが薄くとも強引に突破できる、と」

 「俺も同意見だな」

 タクミさんとレンさんもこの案には賛成のようですね。だったらいけそう!


 「完全に一からつけるんじゃなくて紫も王もいい感じに使っていければ……」

 私の使えるのは改変なんだからそれを意識して、むらさきをいい感じにできれば。

 

 ――[改変]

 

 「……これでどうですか?」


 私は[解析]を使って確認します。


 「――紫王で読みが"ショウ"。うん、成功ですね!」

 「考えましたねひなさん、彼の持っているものを上書きすれば存在もそのままで拘束が取れる、と」


 「ありがとうございますタクミさん。これで縛られてもいないはずですよ、ショウさん」

 私はショウさんに話しかけます。


 「俺がショウ、ショウか……しっくりくるな。ありがとう巫女の者よ」

 「はい、私はひなです。こっちがみう、でこっちがレンさん」


 「よろしくお願いします」

 みうがお辞儀します。

 「俺がレン。あんたとはどこかで会ったことがあるように感じる。よろしく頼む」

 レンさんが右手を差し出します。


 「ああ、俺もそうだ。……ずっと仲間だったようなそんな感じだ」

 握手を交わしたショウさんがそんなことを言います。

 呼び出した時の記憶の中に近しい何かがあったのでしょうか。


 「あの、僕はカイトといいます。よろしくお願いします」

 「カイト…懐かしい響きだ。よろしく頼む」

 二人の手にカイト君も手を重ねます。


 「私はタクミ、よろしくショウ君」

 「ああ、よろしく頼む」

 次にタクミさんが。


 「そういうことなら改めて、私はカスケード、よろしくショウ君」

 「ああ」

 その次にカスケードさんが続きます。


 「なら私たちも」「はい」

 2人で上に重ねます。


 「ここにいるみんながいれば何とかなる気がする。ジュリオンブルを止めるぞ!」

 レンさんのあまり見ない気合の入りように驚いたのは私たち二人。

 「はいっ!」

 「だね」

 「うん」

 「ああ」


 男性陣は団結を強くしたようです。



 「そうだショウ、[チーム]に入れておくぞ」

 「チーム?仲間か。よろしく頼む、レン」

 

 「ショウさんが入ってこれで6人ですね、ってレンさん?」

 レンさんか突然辺りを観察し始めます。なにかあったのかな。


 「ほんとにショウはすごいな。――魔女の娘とやらの居場所が分かったぞ」

 「ほんとですか?」

 「[チーム]の効果だね。ショウ君の力が上乗せされたんだろう」

 これですぐにでも行けますね!


 「助かるよレン君。では行こう、魔女達を止めに」

 カスケードさんの決意に満ちた声、敵討ちだけではない重みを感じます。

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