23,【私と翼】
タイトル変更しました。
見つけてくださった方ありがとうございます。
物語は終盤です。お楽しみください。
【 この章はカスケード視点での進行です 】
城内は驚くほど静かだ。
私とレン君は拠点にしていた部屋から出て王の間に向かうが未だ攻撃される気配もない。
「俺は[痕跡]したら予定通りお前の元部下を場外に誘導する。あとはなんとかしてくれ」
「ありがとう、まだジュリオンブルに手駒があるだろうが何とかするよ」
「死ぬなよ。すぐに皆で救援に来るからな」
本当に君は。
「ああ、僕の国だからね、一番体を張らないと」
「っと、ようやくお出ましだな」
開けた庭の上空には禍々しい影を纏った7人がこちらに敵意を向けていた。
「貴様ら二人で乗り込んでくるとは我らも舐められたものだ」
「本当に覚えていないのか?"トラヴァーズ"」
「その名はもう意味が変わっているぞ。ジュリオンブル様に一筋加えてもらったからな。お前の知る我らではない」
もうダメなのか……。
「こ奴らは俺が引き受ける。お前はそのまま進め」
レン君済まない。
「お前らは俺が相手する。ここを荒らすのも忍びないんでな、城門前まで来い!」
「生まれて数日の小僧が、その挑発乗ってやる!」
[移動]でレン君が城門前に飛んだようです。
続いてトラヴァーズも後を追います。私は全く取るに足らないと?いやまだ何かあるのか。
私は王宮を進む。道中人はやはり見かけない。ジュリオンブルめ、城の皆をどこにやったんだ?
「ここか?」
広間の扉を開けながら声をかけるが誰の気配もしない。
魔術で捕らえられているだけならいいのだが……。
!?
広間の奥から幾つかの宝石が飛んでくる。
「これではかすりもしないぞ、ジュリオンブル!」
直前まで気配に気づかなかったことを隠しながら訪ねる。
「今度こそはあんたを消すよ、カスケード!!!」
今度は回避ができないほどの宝石が飛んでくる。私一人では防御が精一杯か。
「ははは、翼と部下のいないあんたなんか相手じゃないよ!」
防戦一方だな、弾くのが精一杯で反撃に転じられない。
「あんた、私で終わりだと思ってるでしょ?残念だけどそれは間違いよ」
「くっ、あんたもレン君のような者を呼んだんだろう?ならなぜ使わない」
「忌々しいね!あんな失敗作はいいんだよ」
やはりジュリオンブルも呼び出していたか。
「あんたのゆうことを聞かないだけだろ?相当強いはずだ」
ジュリオンブルの攻撃がここまでで済んでいるのはどこか別の力を維持しているからだろう。
「見切ったような眼をして。それでもあんたはここでやられるよ」
読みは当たっている、油断もしてくれた。今なら!
「これは私についてくれた皆の力だ。ここで消えろ魔女よ!」
剣をふるう速度を上げ剣につけられた宝石の力を解放する。
冒険をする中で私を知るものから少しずつ頂いた力、これで決着をつける!
「はあっ!」
力を見て動揺したジュリオンブルに向かって前進する。
霧の魔術対策をしたこの剣で、叩き切る!
「本当に生意気ねあなた」
ジュリオンブルに力が戻るのを感じる。それでもここで決める!
「だああっ!」
宝石をまとった装甲は固く攻撃が通らない。
「だからあんた一人じゃ勝てないのよ!!」
力を解放するだけでこれか。だか、負けられない。
「翼がなくともあんたを止める!」
「無理よ、届かない」
剣を突き立てて力を前に張り防御する。ダメなのか、私ひとりじゃ。
――お前は一人じゃない。使え、俺の力を
ネックレスから声が聞こえる。私の相棒の声が。
「――ありがとう、最高の相棒。ここで決めるぞ」
ネックレスが輝き僕を包みます。
「あいつはまだ力をこんなに送れないはず。どうやって」
「あんたは人を信じない。私の父も、あんた自身の母でさえもそうだろう?それならわからないだろうが」
動揺なのか攻撃が止んで、その間に私が立ち上がる。
背には翼が、姿は白い正装に。
「そんなもので私が倒せると?思い上がるなよ小僧!!」
「あなたの時代はこない。家臣も、民も、全てを軽んじるあなたにはここで退場してもらう」
「私の纏った宝石に傷すらつけられないわ、消えなさい!」
自らを弾丸として突っ込んでくるジュリオンブルに私は剣を構える。
「ふっ」
剣と足さばきで突撃をいなしながらはじきそちらに向かって飛ぶ。
「そんな?」
後ろからの不意打ちに一瞬の動揺が走る、その隙を突く!
「があっ、ばかな」
宝石を超えて脚へと突きが入る。このまま押し切れば勝てる!
「くっ」
上昇するジュリオンブルだが逃がしはしない。
「これで終わりだ」
胴に向かった突きは宝石を超えて本体を貫く。感触はある、霧ではない。
「か、はっ」
残りの宝石を発光させて距離をとるジュリオンブル。あと一撃だ。
「この城の者はどうした?どこにいる」
「はぁ、はぁ、私の娘が閉じ込めてるわ、残念だったわね」
「娘?国に戻していたのか」
「ええ、この日のためにね。都合よくあんたもここにいる。レンの行動は予想外だったがあの子なら倒してくれるでしょう」
ドンッ!
広間を襲う大きな力、これは一体……。
「ちょうどいいわ、あなたあいつをやっちゃって」
「なっ」
突然目の前に現れたのは濃い紫の気配をまとった者。この者が例の呼び出した者か。
どうする?彼が敵に回ったらそれこそどうにもならないぞ。
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うれしさで舞い上がった心は続編の足しになります。
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