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15,[チーム]

会話進行が多くなってきます。

分かりにくいところがあったら質問指摘くださればうれしいです。

 ~・~・~・~・~

 「食事を運ぶのにも使えて便利だな、[移動]は。取りに行く方がよりあたたかいものが食べられる」

 ものすごく満足げなレンさん。そんなに力を使っても平気なのかな?


 待機室を半ば私物化している私たち。ヴォルカンさんカイト君を含めた5人で食事をとります。


 「それでどうする?明日の夜明け前からの警戒でいいか?」

 「そうですね……そのくらいから私とカイト君とで警戒を始めましょう。女性が睡眠時間を削るのはよくない。レン君は二人の警護を頼みますよ」

 カイト君がうなずきます。こちらの事情は伝えてあるようですね。

 

 「あんたに頼まれなくても当然だ。みうもひなを回復させて疲れただろ?ゆっくり休め」


 むっ!

 「そんなことないよねぇーみう?ん?これ緊張がほぐれてる、とか癒されてる、とかじゃなくて?」

 みうの腕を両手で抱きながら質問します。


 「主に魔法力がよく回復しているように見えるが。あの時そのように願ったのだろう」

 「あの時って、みうの名前を付けたときのことですよね?そうなの?」


 私はみうを見上げて聞きます。

 「そうですね、あの時私がずっとお守りしたい、お仕えしたい、って思っていたかもしれません」

 「ああ~っもうっ!!ほんとにみうはかわいいなぁ~」

 腕に顔をすりすりします。

 「もう離さない、離さないよーっ。陛下との約束も果たしてるしね!」

 そうです、既に任務達成してるんです。


 

 カイト君が苦笑いしてますが、そこはスルーです。


 

 「ほお……今回の巫女は従者にそのようなことまでできるのですか。それはすごいですね」

 「ヴォルカンさん!従者じゃありません!妹みたいな、いいえ、妹と言っていい子です!」

 

 ねー、とみうを見上げます。ほほえみがまぶしいです。


 「そうだな、ひなも俺と同じく"開花させている職の適正"とやらの併用に制限がない。……みうもそうなっている。あんたたちではこれは無理なのだろう?」

 「僕は騎士にしてもらったばかりなので」

 「そうですね、私も2つまでは聞いたことがありますがそもそも制限がない、という方には会ったことがないですね」

 冒険家のヴォルカンさんがそう言うならそうなんでしょう。


 「そうだカイト、騎士の条件は覚えているか?」

 「そうですね、剣技の成熟と忠義の心、と聞いています」

 「わかった。でヴォルカン、聖騎士の条件はわかるか?」

 「私が知っている条件は騎士を極めたもの、としか」


 「わかった、二人ともありがとう」

 レンさんは騎士も聖騎士も開花させるつもりですね。含みがあるように感じます。


 「それより皆さん食事にしましょう、冷めてしまってはもったいないです」

 「それはひなの方だ。みうの手を解放してやれ」

 「そうでした。ごめんねみう、またあとでね」


 みうのほほえみがまぶしい。絶対に天使ですよ!天使!


 

 ~・~・~・~・~

 食事の終わり際にヴォルカンさんがカイト君に話しかけます。

 「君も巻き込む形になってしまって申し訳ない」

 「いいえ、騎士団員や魔導師長さんが預言者様に消されてしまったなんて聞いては元のようにはいられませんから。ですが、あなたはどうして?」


 私も気になっています。ヴォルカンが一番預言者さんの計画を阻止したいように見えます。

 「ああ、いや、実は私はここの元聖騎士でね。訳あって――冒険家として国中を回っているのだよ」

 と話しながら前髪をあげおでこを見せてくれます。


 眉より上に傷跡があります。火傷でしょうか。

 「――負けたのか?」

 「いいえ、負けはしませんでした。この時は」

 ヴォルカンさんは服の上着を脱ぎ、服のボタンを――


 「ってなな、なにしてるんですか?」

 何なんですか?みうの方を見ると目を閉じて下を向いています。出来た宮仕えですね……

 

 「え、ああ、すみません、女性の方がお二人もいらしたのでしたね。つい話に熱が入ってしまい、申し訳ない」

 「ほんとですいきなり。心臓に悪いです」

 「ひなが過剰反応なだけだ」

 「えー、私ですかぁ?」


 「いえ、配慮が足りなかったのはこちらだ。この下の傷も君たちは見ない方がいい」

 私とみうに向けてそう言ってくれます。なるほどそういうことでしたか。


 「俺が近くで見よう。カイト、お前も見ておけ」

 「は、はい。……これは、おでこの比じゃないですね」

 「この傷の戦いで大切な友を一人、失うところでした。勝てはしましたが彼は今も療養の身。私もこの傷を癒すという名目で聖騎士を退いたのですよ」

 

 上着を着る音がします。私とみうは視線を戻します。


 「この傷を見てもカイト君、君はこれからの戦いに加わってくれるのかい?」

 「当然です。僕は騎士です、陛下のためだけでなく多くの民のためにも人を魔物や霧にする人達に国を任せるわけにはいきません」

 「ありがとう、君たちも十分に注意してほしい。事が終わるまではレン君から離れない方がいいだろう」

 「ありがとうございますヴォルカンさん。レンさんは強いのできっと何とかなります」


 「そうだね。……カイト君少しいいかな」

 「はい、なんでしょうか」

 「私の知っている聖騎士になるための条件を授ける。これを極めればなれるはずだ」

 「本当ですか、ありがとうございます!」

 

 よかったですねカイト君、聖騎士になれるといいですね。


 「ではひなとみうは、ひなの部屋に戻るとしてその前に」

 レンさんはお二人に手の甲を差し出します。

 「カイト、ヴォルカン、二人を信用してチームに招く」

 

 「なんですかそれ?私たち入ってないですよ?」

 「式典の後の待機中に遠隔で入れておいた」

 「え?みうは気づいてた?」

 「はい、なんとなく。ひな様もあの後初陣をしていたので気づいているものとばかり」

 

 「ええっと、そういうもの?」

 「はい、そう聞いています。経験の共有もあるとか」

 「もしかして優勝者と共に、ってそういうこと?」

 「はい、そういうことです」

 え、私の勘違い?もっと重いものだとばかり。私が恥ずかしい人じゃないですか。


 「近年の闘技会の巫女は景品のような側面もあるのでその認識も間違いとは言えませんよ。当事者としては同じですし」

 「そうですよね。私が勘違い女じゃないですよね」

 ヴォルカンさんフォロー感謝です。

 

 「ん?ひなはそういうのが好みだったのか?」

 「違います!普通のでいいです。それより二人をチームに招きましょう」

 「そうだな。では手を」

 もう一度差し出した手の甲に二人が手を順に重ねる。


 レンさんが近くに[移動]してきたときに感じる感覚と似たものを感じます。

 「これでいい。二人の特訓にも役立つだろう」

 「ありがとうございますレンさん、がんばります」

 「では始めようか」

 「よろしくお願いします、ヴォルカンさん!」


 二人が始めるので私たちは部屋に戻りましょうか。

 「では行きましょうか」

 「[移動]でいいぞ」

 扉に向かう私の手を取るレンさん。


 「歩くの面倒になってませんか?」

 みうを手招きして手をつなぎながら言ってみます。

 「二人も早く休め、行くぞ」

登場人物たちが勝手に動いてくれるのでそこを整えるのみ

読みやすくなっているといいのですが。


いつも読んでくださる方、本当にありがとうございます。

今日初めて読んでくださった方、いらっしゃいませ。


分かりにくいところがあったら質問指摘くださればうれしいです。

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