女性の時代だからな
「押されているぞ!」
ルネ達が大苦戦を強いられている時。その他大勢の冒険者連合軍 (仮) の皆さんもウーツ軍団に苦しめられていた。
「精一杯やってるけど、ムリだよ!」
「持ちこたえるんじゃ!」
冒険者連合軍 (仮) の方が人数が多いのに押されているなんて、なんと情け無い連中だ。
「もうダメだ! このままじゃみんな殺されちまうぞ!」
冒険者の一人が諦めてそんなことを口にしたその時である!
「だらしない男共が! あたし達が退路を切り開くから、それまで持ち堪えなさい!」
突如、おばさん声したパンチパーマのイケメンが現れて、そう叫ぶ。
「ゆかり、いくわよ!」
「はい! ならはしさん」
そして相方のイカした超マッチョな男 (声はセクシーな女) と共にウーツ軍団にぶち当たっていく。
「オラァ!」
「「「「!?」」」」
ならはしは中華料理用のお玉杓子をブーメランのように投げて一気に四人も倒した。
「やぁ!」
「「「「!? !? !?」」」」
ならはしの投げたお玉杓子はゆかりの手に渡り。そして、投げ返す。
投げ返されたお玉杓子は、別のウーツ軍団の兵四人の股間に直撃。
四人共、股間を抑えて悶え苦しんでいる。
見るからに痛そう。
これだけでも凄いが。
これはまだ序の口だった。
「そうっ! とりゃあ!!」
「ビィッ!?」
「ザュッ!?」
「!?」
ならはしはお玉杓子をしまい、武器をまな板にチェンジ。
パワー技でガンガン攻めまくる。
みぞおち。
横っ腹。
脳天。
まな板をぶつけたり、叩きつけたりして倒していく。
一方ゆかりの方は鍋蓋とフライパンでテクニカルに倒していく。
この二人の前ではウーツ軍団もまるで特撮に出てくる戦闘員みたいなもんだった。
「強い……」
「強者だな……」
そんな二人の戦う姿に、他の冒険者はあっけにとられる者や、感心する者などがいたが。
揃いも揃って呑気にならはしとゆかりの戦う姿を眺めている。
お前達、んなことしてないでサッサと逃げろよな。
「ま、女性の時代だからな」
イタリアンマフィア風の美少女 (ただし声は貴族的な声質の男) が気楽そうにそんなこと言う。
「「「「うん! その通り」」」」
その言葉に他の美少女冒険者達 (中身は男) がコクリと頷きながら相槌する。
情けない男共だ。
しかし、外見女の男が、外見男の女を女扱いするのはシュールな光景だ。




