ヘティグリーン
「これがヘティグリーン……」
半日掛けて俺達は、西の大陸最後の街『ヘティグリーン』に到着した。
なお、ヘティグリーンは二十世紀初頭のニューヨーク・ウォール街といったイメージ。
西の大陸で唯一西洋風の街だった。
「そんじゃあ、目的地に着いたことだし。宿屋で寝よう」
街に到着して早々に、佳君がそんなことを言い出す。
「バカ! 音尾の捜索が先だろ!」
こんなことを言い出す佳君に、俺は腹が立ち。
彼を叱りつけた。
「だって、眠いんだもん」
しかし、佳君も尤もらしい理由で反論。
確かに昨日から一睡もせずに活動していたので、非常に眠い状態。
徹夜で疲れた体と頭を休ませたいのも頷ける。
「「ジーーーー」」
おまけにクラミーとデュークも俺を見詰めてくる。
恐らく彼らも休みたいのだろ。
「……仕方ない。三時間だけだぞ」
やむなく仮眠をとりことを決める。
「ありがとう、ルネ君」
「ふぅ」
「これで休めそうだ」
みんな眠かったらしく。この決断を聞くなり、笑顔になる。
んで、俺達は宿屋に直行。
直ぐに布団敷いて、雑魚寝で仮眠をとる。
寝床につくと、四人共疲れが一気に出たのか。直ぐに爆睡してしまう。
しかし、そのせいで予定時間の倍以上の時間眠ってしまった。
起きた時には、もう日がすっかり沈んでいた。
結局、俺達が捜索を開始したのは夜になってからだった……。
◇
寝過ごしたと、俺達は大慌てで宿屋を飛び出し、音尾の捜索を開始。
頑張って音尾を探した。
けれども懸命の捜索も虚しく。その日は成果が上がらなかった。
で、宿屋に戻る。
『今日はもう遅かったからなぁ……』
布団で丸まりながら、そう自分に言い聞かせて明日頑張ることにした。
◇
数時間が経って、朝。
俺達は思いを新たにし、音尾の捜索を始める。
しかし、その日も音尾はみつからない。
諦めないで懸命に捜索したが、次の日み、そのまた次の日も、なんの成果も上がらない。
数日かけてヘティグリーンを隈なく探したが。音尾は見つからなかった。
そしてとうとうヘティグリーンでの捜索を諦めた。
気が進まなかったけど、俺達はチャイニーに帰ることに。
もしかしたら曹操に何か音尾の情報が届いてるかもしれない。
都合のいい解釈ではあったが。これが最後の希望だった。
俺達は希望を胸に、半日掛けてチャイニーに帰着。
しかし、音尾の情報は何も届いてなかった。
俺達の希望は脆くも崩れ去ってしまう。
結局、捜索の結果はデューク (信君) のみ発見という、微妙な結果となった。
正直、俺は今回の捜索で二人共発見するつもりだったので。この結果にちょっと不満であった。
決して悪い結果だったわけではないのだが。
最高ではないが、最高でもない。
期待が大きかったため、落胆も大きかった。
「「「しょぼーん……」」」
そして、それは他の仲間も同じ。
ショックから、三人揃って肩を落としていた。
かくして、捜索は微妙な結果に終わってしまった。
「はたして、音尾はどこにいるのか?」
などと考えてみるが。
俺の頭で考えたところで分かる筈がない。
しかし、つい考えてしまうのだった……。




