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男がゲームで女性キャラクター使ったって、いいじゃねぇか!  作者: 黄金の右脚
キャラと名前のイメージは大切だ。新しい名前を考えよう!
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慢心してしまった


「ドワァアアアアアアアア!?」

 いきなりだが、俺達は現在モンスターと戦闘の真っ最中。

「ギャー!! 死ぬぅ!」

 しかも大ピンチの状況で。


 そもそも何故にこうなったか原因を説明すると。

 ことの発端は毒イノシシを倒したのが始まりだ。

 強力モンスターに勝利したのに味を占めた俺達は有頂天。

 すっかり自分達が強者だと思い込み。強いモンスターも簡単に倒せると慢心してしまう。

 今思えばこれがいけなかった。

 軽はずみにこの地方最強のモンスター『レッサーアライグマ』討伐クエストを受けてしまった。

 その結果3対2と、数で俺達が勝ってるにもかかわらず、防御するだけで精一杯の有り様。

 そんで現在に至る。

 ご説明終わり。


「二人共、これは逃げたほう良くない?」

「いや、しかし……」 

 俺は考えるが……。


「グハッ!?」

 考えてる最中にレッサーアライグマの蹴りを横っ腹に食らってしまう。


「これは逃げるべきだな。撤収!!」

 状況不利とみて、俺達は撤退するが。


「ギャアアアアアアアア!! 追ってくるううううううううっ!?」

 レッサーアライグマがしつこく追ってくる。


「僕がヤツらを仕留める!」

 突如佳君は逃げるのをやめ、戦斧で光の輪を描きながら一回転させる。

「あれは!?」

 そう。毒イノシシを倒したあの技だ。


「野〇烈断!!」

 光の輪を描き終わると、佳君は全力で戦斧をレッサーアライグマ目掛けて振り下ろす。


「なにっ!?」

 だが、レッサーアライグマは、技が当たる前に反復横跳びをするかの如く、簡単に回避しやがった。

「大きさの割に、なんて俊敏なんだ!」

 このレッサーアライグマ。アライグマと名前につくが、大きさはマレーグマ並みの大きさで、現実世界のアライグマよりも遥かに大きい。

 おまけに凶暴性と身体能力は、現実世界のアライグマと同等か、それ以上。

 非常に厄介なモンスターと言って差し支えないだろう。


「レッサーアライグマに構うな! 逃げることに専念するんだ!」

 下手に闘えば大ケガする。俺の直感がそう告げている。

 なので、俺は佳君とマサに全力で逃げるように指示した。

「わかったよ、功君!」

「ずらかるぞ!」

 んで、俺達は必死に走った。

 その走る姿は、まるでメ〇スがセリヌンティウスを救うために、体力の限界まで、走ったかのようにも見えた。

 

「……撒いたか?」

「たぶんな」

 その甲斐あって、レッサーアライグマの追撃から解放された。


「ふぅ! よかった」

「だな!」

 逃げる事に成功したと安心して、俺達は近くにあった木に持たれるが。


「あわっ!?」

 木の上を見てみると。枝にレッサーアライグマが一匹いるではないか!?

「なんてしつこい!」

 俺達は慌てて新党体勢に入るが。その前にレッサーアライグマがマサに噛み付こうと飛びかかってきた。

「うっふぇいいいい!?」

 なんとかカリ棒の一本でレッサーアライグマの攻撃を防いだが。


「なんだと!?」

 なんとレッサーアライグマは、カリ棒に噛り付いてガジガジと削っていく。

「ま、まずい!!」

 徐々に削られていき、カリ棒は折れる寸前。

「「今助ける!」」

 俺と佳君は、マサを助けるためにレッサーアライグマに向かって行くが。


「どわああああああああ!?」

「佳君!」

 なんと、背後からレッサーアライグマがもう一匹現れて、佳君にドロップキックを繰り出してくる。

 知恵の無い猛獣のくせに、なんて器用な戦い方をするんだ。

「ガハッ!?」

 蹴とばされた佳君は三メートルも吹き飛ばされてしまう。

 

「折れたぁ!?」

 マサのカリ棒も噛み砕かれてしまう。


「やばい!」

 マサも佳君も絶体絶命。

 俺はどちらを助けていいか分からなくなり、動きなくなってしまう。

 だが、そんな時。


「え!?」

 何処からともなく、学ランを着た男が現れ、中国刀でレッサーアライグマの背中をグサリ。

 中国刀はレッサーアライグマの体を貫き、胸から血が流れ落ちている。

 致命傷を負ったのは誰の目から見ても明らか。

 彼は一撃でレッサーアライグマ仕留めて、マサを救ってくれたのだ。

 一方、佳君に襲い掛かってた方のレッサーアライグマは、仲間が殺されて戦意喪失。

 逃げて行った。


「大丈夫ですかお嬢さん?」

 助けてくれた男が倒れた佳君に手を差し伸べる。

 この男、黒髪のマッシュルームカットに、レンズの分厚い牛乳瓶の底の様な眼鏡をかけた痩せ型。

 あまり強そうには見えないが。その剣術は見事だった。


「……この人、どこかで」

 この男、どこかで見覚えがあるような気がするのだが。思い出せない。

 俺は必死に思い出そうとしていると……。


「その声と姿。もしかして古田委員長ふるたいいんちょう?」

「何故私の本名を!?」

「あ!」

 佳君が言ったことで思い出した。

 彼は俺達のクラス委員長の古田銅鑼代ふるたどらだいだ。

 謎が解けたのでスッキリした。

 例えるなら、喉に刺さった魚の小骨が取れる様な感じだ。

 あれは取れた時のスッキリ具合がハンパねぇ。


「委員長、僕です?」

 佳君は自分の顔を指差し、知り合いだとアピール。

「その声……。もしかして港君みなとくんか?」

「はい、そうです」

「やはりそうか」

 俺が一人で勝手に満足していると、佳君と委員長は二人だけで話を進めていた。

「助けてくれてありがとうございます」

「いえいえ。当然の事をしただけですよ」

 佳君も委員長も真面目な性格のいい子ちゃんなので、会話のやり取りがちょいと堅い。悪ガキのマサとは大違い。


「この後よかったら、一緒に食事でもどうですか?」

 話が弾んだのか、佳君は委員長をいつの間にか食事に誘っとる。

「いいですね」 

 委員長も誘いに乗り気。

「じゃあ行きましょうか。あ、代金は僕が払います」

「それは悪いですよ! ちゃんと自分の分は自分で払います」

 食事の誘いには乗り気だったが。おごられるのは嫌ならしく、委員長は顔を左右に振る。

 律儀なヤツ。

「まあまあ、そう言わずにご馳走させてくださいよ。委員長には助けてもらったから、これはそのお礼です」

「……そうですか。では、そのお言葉に甘えて」

 佳君の誠意に心打たれたのか、委員長はご馳走になることを了承。

「はい♪」

 自分の好意を置け取って貰えた佳君は、にぱーと笑う。

 

 とまぁ、佳君と委員長は、まるでサラリーマンの会話みたいなやり取りの後、四人一緒に街に帰るのだった。




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