表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男がゲームで女性キャラクター使ったって、いいじゃねぇか!  作者: 黄金の右脚
初めてのモンスター討伐
25/56

モンスター討伐クエスト 後編


「マサ、許してはやるが。このどくイノシシは、お前が街まで運べよ」

 マサの反省が足りなそうなので、腹いせに毒イノシシを運ばせることにした。

「えー! 何で俺がやらなきゃならねーんだ!」

「文句あるのか!!」

「うっ!? ないです……」

 俺が睨み付けると、マサはビビり、嫌々ながら従った。


「そんじゃあ運ぶか」

 んで、毒イノシシを街まで運ぶことになったが。

 この毒イノシシ、見るからに重そうだ。

「ふんぐぅぅぅ!!」

 マサは毒イノシシの右後足引っ張るも、全く前に進まない。

「ムリだああああああ!」

 マサは頑張って引っ張いさおくんった。

 が、重い毒イノシシはびくともしない。

「……功君いさおくん、これはマサ君一人で運ぶのはムリそいうだよ」

「仕方ない。三人で運ぶか」

 そんなわけで、今度は三人で引っ張る。


「そ~れ! 1,2の3! それ力いっぱーい!」

 佳君よしくんの掛け声を合図に、三人で力一杯引っ張るが、大きな毒イノシシを動かすことができない。

「ダメだぁ!」

 重すぎて、三人で引っ張っても、運ぶのはムリだった。

「まったく! なんて重さだ」

 これは何か道具を使わないと、運べそうにない。


「僕が思うに。この毒イノシシの重さは八百キロ……。いや、もしかしたら千キロを超えてるかも」

「そんなこと、どうでもいい」

 マサの言ったように、今は冷静に分析するよりも、運ぶことが先決だ。

「じゃあ、僕が町までひとっ走りして、道具を借りてくるよ」

「おー。それは良い」

「それじゃあ行ってきまーす」

 

 そんで数十分後。

 佳君んが大八車だいはちぐるまと人を五人連れてきた。

「佳君、その人達は?」

「毒イノシシを仕留めた事を話したら、毒イノシシを買いたいって言うから、運ぶの手伝ってくれたら売ってあげるって言ったの。そしたら手伝ってくれるって」

「はあ、そういうわけか」

 佳君が連れてきた人達の格好を見ると、肉屋やコックなどの職種の人間だと言う事が分かる。

「佳君、でかした!」

「えへへ♪」

 マサに誉められると、佳君は嬉しくて照れ笑い。

 しかし、佳君のやってくれたことはナイスだった。

 かくして、みんなで毒イノシシを大八車に乗っける事に。


「「「「「ヨイショ!」」」」」

 神輿担みこしかつぐみたいに威勢よく持ち上げると、毒イノシシをなんとか乗っける事ができた。

 しかし、毒イノシシが大きいので、大八車から少しはみ出てる。

 また、毒イノシシの重さで大八車がギシギシときしむ。

「壊れてしまいそうだ」

 なんて思ったが。その心配は無用だった。

 大八車は街まで持ち堪えてくれた。


「ぎゃあ!?」

 但し、街に到着した途端に壊れてしまったが (笑)

 

 まあ、それはともかく。

 俺達は毒イノシシを倒したことを報告すべく、ギルドに向かう。


 ◇


「お前達、毒イノシシを倒したのか!?」

「アンタらみたいなのが毒イノシシを倒したんか!?」

「すげーよ! お前ら」

 ことをギルドに報告すると、ギルド内が騒ぎになる。


「いやぁ、どうもどうも♪」

 賞賛を浴びて佳君はニヤニヤしていたが。賞賛を受けるのは気持ち良い。

 俺も釣られてにやけ笑いをしてしまった。


「では、成功報酬を頂こうか!」

 一方、マサは賞賛されることには無関心。

 受付で高圧的な態度で、受付嬢から報酬を受け取ろうとしていた。


「おっぽん! では、マサさんのパーティーには、功績を称えて百八十マルクを与えます」

 少々笑顔引きつってたものの、受付嬢は俺達の活躍を称えながら金袋を出してくれた。

「なんと!?」

「そんなにくれるのか!?」

 報酬金額があまりの大金だったことに驚き。無意識に俺達は目をパチクリとしていた。


「なんでこんなに報酬をくれるんですか?」

 気になった佳君は受付嬢に理由を聞く。

「はい。それはですね……」

 

 受付嬢の話によると。

 この毒イノシシが作物や無害なモンスターを食い荒らしてたらしく。害獣として扱われていた。

 また、毒イノシシは元々この地方には生息していなかったモンスターで、研究用。もしくは観察用に南の地方から連れてこられたとのこと。

 それが何かの手違いで逃げ出して野生化してしまう。

 その後程なくして討伐クエストが出される。

 

 が、その強さ故に闘いを挑んだ多くの冒険者が返り討ちにあった。

 そのため、冒険者が倒される度に報酬が上乗せされていった。

 結果として、モンスター討伐クエストの中でも破格の賞金額になっちゃったらしい。


「……と、言うわけです」

「そう言うことだったのか……」

 説明を聞いて、俺達は何と無く納得した。


「じゃあ、報酬の取り分は俺6、功2、佳君2で」

「おいコラ!!」

「なんだよ、文句あるのか?」

「文句しかねぇよ!」

 戦闘でまったく活躍してない者が報酬を一番多く貰おうだなんて、図々しい。

 俺はマサの考えに断固反対した。

 その結果、俺とマサは数十分口論になるが、互いにまったく譲らず。堂々巡りになってしまう。


「よーし! じゃあ、第三者に意見を聞こう」

 口論の中、マサが唐突にある案を出してくる。

「第三者? 誰だ?」

「佳君さ」

「えっ! 僕?」

 マサは佳君に判断を委ねることを提示。

「それならいい考えだ」

 個の考えには素直に良い案だと思った。

 毒イノシシを倒すのに最も貢献した佳君が取り分を決めるなら、俺も文句はない。


「じゃあ、佳君頼むよ」

「こりゃあ責任重大だな」

 マサは軽い気持ちで佳君に任せるが。

 任された佳君はちょっと困り顔。

 でも佳君は、このことについては、もう心を決めていた。


「仲良く三棟分しよ」

 と、均等に分けることにした。


「佳君、本当にそれで良いの?」

「ああ。初めからそうするつもりだったんだ」

 そう言いながら佳君は俺に微笑んでくれた。

 優しいな。

「それに、キッカリ三等分できる金額だったしね」

「確かに」

 佳君の言葉のお陰か。俺の中にあったわだかまりは、すっかりなくなっていた。

 んで、俺達は報酬をキッカリ三等分にしたのだった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ