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魔剣蒐集録Ⅱ  作者: 健康な人
4章:崩壊と再生の寓話
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【赤い鱗で研がれる刃】

【赤い鱗で研がれる刃】


 若者は、とある魔剣を求めて港町にやってきていた。


 この魔剣は中々に製法が珍しい。

 なんと、魚の鱗で研いで作ると聞いている。

 ただまあ。

 面倒くさい製法ではあるが、その分よく切れるらしい。

 そんな魔剣が、その港町にはあるのだと噂がある。


 そうして若者は、竿を持って老年の釣り人の隣に座った。

 まあ、世間話がしたかっただけだ。

 相手もそれに応じてくれる。


 若者が話をしていると、老人は色々な話を聞けた。

 この赤い海には、とにかく魚が多いこと。

 大きい魚も居れば、小さい魚もいること。

 よく見る形の魚も居て。

 変な形をしている魚も居るそうだ。


 ――なるほど、故郷の青い海とは違うらしい。


 若者は気合を入れて釣竿を握り直した。

 そんな横顔を見ながら、老人笑ってこう言った。


 ――まあ、この海も昔は青かったんだが。


 老人は、若者の隣で釣竿を垂らしている。

 釣った魚を譲ってくれとは、言われなかった。


 そして、今更の話だが。

 老人にだって、若い時はあった。

 その時、何かを求めていたような気もする。

 まあ、食いつくのは魚ばかりではないという話である。




 ~~~~~~~~~~~~~~~


 幾つかの鉱石を組み合わせ、魚の鱗で研ぐことで作られる魔剣。

 非常によく切れるらしいのだが、

 出回ることは少ないと言う。

 異端とは、いつだって青い海で産まれる。

 しかし魔剣は、赤くなってから語られるものだ。


 ~~~~~~~~~~~~~~~


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