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【名刀:神無月】
【名刀:神無月】
神無月、と呼ばれる時期がある。
それは黄金の実りが神からもたらされる時期だとも、
豊穣の収穫に手を取られて神に祈れない時期だとも伝わっている。
ただ、まあ。
あまり神を見かけない時期なのは、おそらく皆の共通だろう。
故にその時期は、神無月と呼ばれるそうだし。
しかし、最近おかしなことがある。
なんというのだろうか。
黄金の実りも例年通りに増えているし、
神に祈りも捧げているのに。
しかし不思議と、美しい黄金の景色を見ることが少なくなった。
――きっとこれは、神がどこかに出かけているに違いない。
そうしてその国では、神を探すために一人の若者が旅立った。
神を探せる、そう信じて。
神無月は、今も変わらずそこにある。
ただ、見え方だけが少し変わっていて。
名刀と呼ばれるこの刀は、関係のないなにかを切ったそうだ。
――そして人は、まるで神が人を拒絶したように振舞った。
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実りに似た色の鞘を持つ、美しい名刀。
神に呪われているとも伝わっており、
今ではその刃が振るわれることはない。
神は、今でも見つかっていないと伝わっている。
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