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【神の像】
【神の像】
人は本来、己の内に神を見る生き物なのだと神父は言った。
毎日のように礼拝を行う若者は、
その日の神父の言葉に深く頷き祈りをささげた。
そんな若者が家に帰ろうとした道すがらで、
一人の商人が露店を開いていた。
――やあ、お兄さん。ちょっと見ていかないかい?
そんな言葉と共に、商人は一つの武器を持ち上げていた。
どうやら魔剣の商人らしく、若者は興味本位で足を止めた。
――この魔剣なんか、凄く便利でお勧めだよ。
自分の考えを先回りしてくれるのさ。
若者はその言葉の意味が分からず首をかしげると、
商人は笑った言葉を続けた。
――ほら、今だって家に帰りたいだろ?
そう思った瞬間、もう答えを出してくれる。
なるほど。
つまり、少し先の自分と同じことを考えてくれる魔剣ということらしい。
確かに便利そうに聞こえてくる。
どうするべきか悩んでいる訳だが……
その問いに、この魔剣は答えてくれるのだろうか。
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人は度々、最も身近な人間の内側に一つの影を見るそうだ。
その影は、常に己の一歩先を歩く事ができるらしい。
ただし、背中からでは影の顔は見えない。
人は度々、影のことを神と――
あるいは、少しだけ別の色を込めて名を呼ぶそうだ。
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