第22話 僕は王様だけれど畑仕事をすることもある (6)
だが家のお妃さまの一人エリエさんは、この集落最強ではないか? と言われているアマゾネスだから。
《ドガン!》
と一発……。
それも大きなイボ猪へと視線を変えることもなく一方的に殴り殺してしまうから。
僕は自分の奥さまの武力を見て、
(スゲ~!)
と思うのと。
(エリエさんのことを怒らせたら、僕もこのイボ猪のように一撃必殺で殺されてしまうな……。あっ、はははははは……)
パンツ一丁でターザンみたいな容姿をしている僕は、自分の顔を強張らせ、引き攣らせ、作り笑いを浮かべつつ、冷や汗タラタラと額や頬、背に垂らしながら思えば。
「御方、大丈夫か?」、「御方、怪我はないか?」
エリエさんは今日も僕の身体中を入念にチェック……。掠り傷一つないかを入念に調べ、傷が無いとわかると。
「御方、大事に至らなくて何よりだ……」
エリエさんは僕を抱き締め、ハグ……。アイカさんにも劣らない彼女の巨乳で、異世界冒険譚の主人公さまへとお約束……。テンプレ行為の……。パイパイ挟みで僕のこの小さな顔の頬をパフパフと今日もおもてなしをしながら。
「御方本当に良かった……。良かったよ……」
エリエさんは夫の僕の頬へとパフパフ挟みだけをして労わる訳では無く。僕の無事を神さまへと感謝しながら頭の上も優しく撫で労わってくれるので。
「ああ~、面白くねぇ~」
「全くだ~」
「帰ろぅ~」
「帰ろぅ~、帰ろう~」
「帰ろうか~?」
「帰ろうよ~」
「今日こそは男王の屍になる姿……」
「猪に食われる姿……」
「骨だけになる姿が拝見できると思っていたのに……」
「今日もエリエの奴が邪魔をしやがった……」
「ああ、面白くない……」
オークの漢戦士達は今日も本気なのか? うそなのかは? 僕にはわからない、恐ろしい言葉を告げながら、この場を去ろうとするから。




