第22話 大変だ!(5)
ぼくと彩の二人が幼子のようにプロレスをして夫婦喧嘩いると。
今度はダークエルフの藍華姉ちゃんこと《《プラウム》》が、ぼく驚き、その後は彩と大騒ぎして泣き出した自分の赤ちゃんを優しく抱きかかえ、自分の乳房で乳をえながら。
「ヨシヨシ」
「パパはお子ちゃまですから、本当に悪い子ちゃんですね」と。
ぼくをサラから庇っているのか、それともからかいるのかわからない調子で、子供に語りかけてあやしつつ呟いた。
そんなプラウムを、ぼくは怪訝な表情で睨みながら告げる。
「──プラウム! この世界の藍華姉ちゃんは《《アイか》》だけじゃないのか? なんでお前と彩は同じ世界に二人どころか三人もいるんだー! おかしいだろー! おい! そこの二人ー! シルフィーとアヤ! ぼくを無視するなー! ちゃんと経緯を説明しろー! なんで同じ世界に種族が違うだけで同じ人物が存在するんだー! それも三人もいるんだー! しかも子供の数まで同じでだー! 僕はわけがわからない! ──プラウム! シルフィー! アヤー! そしてアイカもエリエもだー! 赤坊の面倒見ながらでもぼくに説明できるだろうがー! 早く説明をしろー! 殴る、お前等ー!」と。
ぼくはこのとんでもなく可笑しな世界にいる……。
そう日本人の藍華姉ちゃんと彩が日本から姿を消し、オーク族のアイカとエリエになっていると思っていたら、今度はダークエフのプラウムとサラ……。
さらにエルフのシルフィーとアヤも、実は《《藍華姉ちゃん》》と《《彩》》だと告げてくるものだから、もう混乱して頭を抱えるしかない。なのに? サラのやつは、ぼくに対して気遣うでもなく、優しく説明するわけでもなく部屋に入るなりこれだよ……。
(お願い)
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