第18話 僕は王様だけれど畑仕事をすることもある (3)
まあ、そう言う訳でね、我が家の女神なお嫁さまは、この世界と日本とを行ったり来たりできるほどの魔力量と神技が使用できるから。
この僕を『君の幼い頃からの夢を朕が叶えて上げるからおいで~!』と優しい声音で誘いつつ召喚を平然とできると言う訳なのだよ。
だから異世界なのだけれど、この集落のオークの人達は普通に日本語で会話……。文字も書けるから。
僕自身は余り不備を感じはしないけれど。
しかしこの世界は異世界であり、近代的な日本ではないからね。やはりさ、いるんだよ! 魔物と言う奴……。
そう僕が作る野菜や種……。そして芋……。種芋を狙うんだ!
唐辛子やウコン等の香辛料やハーブには見向きもしない癖に生意気なんだよね……と、僕が何故急にモンスターの話を始めたかと言えばね?
まあ、鋭い目つきをしている僕の前方を見てくれればわかる通りだよ。
「ブヒブヒ」
と泣いている巨大な猪みたいな奴がいるだろう?
だから僕はやはりこの世界は異世界であり。僕が初めて見るような生物がいる世界だから。
僕は急にモンスターの話を始めたと言う訳なのだけれど。
僕さ、つい先日……。こいつ等にもう少しで食われそうになったから。
僕は『マジでどうしよう?』と心の中で思うのだった。
◇◇◇




