第20話 大変だ!(3)
まあ、父親のぼくがあの子の父親らしく見えない。
そう、父親なのに子供っぽくて、せいぜい兄くらいにしか見えないらしいと。
江乃はすれ違う人たちにプンプン怒りながら説明しているようで、パパとしてはちょっと悲しい。
まあ、お口が少し悪い、ツンツン姫さまの江乃……。
君は着物や巫女服も似合いそうだけれど、姫カットじゃなくて中世ヨーロッパドレスに縦ロールの髪型で、『ほっ、ほほほほほ~』と高笑いする《悪役令嬢》を目指した方がいいんじゃないか? と。
パパは思うのだけれど、どうだろうか?
そんな江乃が、ある屋敷の前に到着すると。
「──大変です!」と叫び。
小さな門を開けて中に入り、慌てて屋敷内へと駆け込み、屋敷内にいる人物へと、かくかくしかじかと事情を説明──。
そして数十分後、神殿の中から。
「──はぁ~! なんで彩! お前がいるんだー! この世界に! それもダークエルフで若返って! 中坊みたいじゃないかー! 彩はこの屋敷の中にいる、エリエだけじゃないのかー? サラ! お前は誰だー! 一体何者だー!?」と。
ぼくの怒声が響く。
そう、江乃が連れてきたのはオーク種族ではない、若返ったダークエルフの彩だから、僕の口から罵声が飛び出すのも無理はない。
ぼくの中学時代の幼馴染である彩は、あの頃と変わらぬキンキン声のじゃじゃ馬娘だったのだから。
(お願い)
レヴュー・星・感想・ハート等を軽い気持ちで頂けると励みになりますのでよろしくお願いしますm(_ _"m)




