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第12話 アイカさんを起こします! (1)

「おい、起きろ~!」


 僕は「すぅ、すぅ、」、「うぅ~ん」、「あぁ~」、「あん」と大変に気持ちよく……と言うか?


 まあ、大変に魅惑的……。エッチィな声音を漏らしながら、優艶に寝ているお妃さま……。


 まあ、僕の筆頭お妃さまに聞こえないよう、自分の胸を張り、小声で大変に寝起きの悪いアイカさんへと声をかけ──! その後はアイカさんの寝顔を恐る恐る見ながら起きたか? 起きていないか? の様子を窺う。


(シメシメ、まだアイカさんは僕の声に反応を示さないで、『グゥ、グゥ、スヤスヤ』と寝息を立て睡眠をしているようだから!


「アイカ~! お前~、いつまで寝ているんだ~! 大体、一緒に寝ている主人の僕が朝早くに起きて、真横でゴソゴソしている訳だから~。普通の奥さま~! 日本人の嫁ならば普通に目が開くはずだ~! なのに? お前! アイカは! 人種よりも耳がいいはずなのに、何故起きない~? お前の顔の左右につく大きな笹耳は~、只の飾りか、アイカ~? 何か言ってみろよ! こらぁ~、アイカ~!」


 僕はアイカさんが寝ていることを確認すればいつもの鬱憤晴らし……。


 そうオーク種族は女尊男卑思想か、どうだか、僕には関係ないことでね……。アイカの僕への待遇……。


 まるで使用人か下僕のような扱い……。


 そう僕一人でこれだけの奥さまの世話をするのは流石に辛い……。


 だからこの小さな領地の王さま、お妃さま……。御貴族さまらしく、この神殿に使用人を誰か雇ってよ! と、僕がアイカさんへと両手を合わせ嘆願をすれば。


「健太、誰を雇うのだ?」


 僕はアイカさんから怪訝な表情と大変に不機嫌極まりない声音で尋ねられました。


 だけど僕はアイカさんと目を合わせないようにしつつ、天を見上げながら少しばかり考える人へと変化をして。


「う~ん」と一度ほど呻り。


「集落の誰か」と答える。


「集落の誰かって、誰のことを言っているのだ、健太は?」


 アイカさんは僕の言葉を聞き、更に不機嫌極まりない声音へと変わり、誰を採用したのか? を具体的に告げろと。僕のことを睨みながら尋ねてきた。


 だから僕は背筋に悪寒が走り、額や背に冷や汗をかき緊張をするけれど。僕はそれでもまた考える人へとなり。


「う~ん、う~ん」


 と思案をする。


 そしてまた考える人になるのを辞めると。


「誰でもいいんじゃないの?」


 僕は首を傾げながらアイカさんへと告げ。


「僕、集落の人の名前はまだわからないから、誰を指名したらいいか、アイカさんわからないよ。あっ、はははははは」


 僕は不機嫌極まりない顔をしているアイカさんへと笑い誤魔化しながら言葉を返した。


「はぁ~! 分らんではないだろう、健太~!」


 アイカさんは僕の曖昧な言葉を聞き憤怒したと思えばね。



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