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二日酔いと不穏

朝目が覚めると激しい頭痛に襲われた。

昨晩居酒屋のことは途中までは

覚えているが後のことは

意識が無くなり、記憶になかった。


こんなことじゃいけないが

確か二日酔いで頭痛薬って

飲んで良いんだっけ?

ダメなんだっけ?

頭が回らない。


ふにゃふにゃした思考と

頭痛のせいで考えがまとまらない。

そんなカオスな脳内に苦戦していると

部屋のドアが開いた。


波瑚「おじさんから聞いてたけど、パパ本当にお酒飲んで潰れちゃったんだね。作業も放り出してどういうつもり?」


くっぐうの音も出ない。


幹人「ぐう。ごめんなさい。今日で挽回するから許してほしい。」


とりあえず苦し紛れにぐうの音を

出しつつ、謝罪した。


波瑚「分かったけど、パパお酒臭いからちゃんとしてね。はい、お水。」


幹人「はい。すみません。」


苦言を言いつつ、優しさも感じる

我が娘に全くどっちが

親なんだかと自問自答し、

気を引き締め直した。


自分なりに出来ることを

やれば良いやと前向きになったが

早くも昨日のツケである

代償を支払うことになった。

因果応報自業自得である。

ひとまず家の風呂場に向かい

シャワーを浴びる。

ジンジンと自分の未熟さが

沁み、シャワーのお湯と一緒に

流れ出ていくような感覚に陥った。

歯を磨くと水を飲んだのと

歯磨き粉の爽快感で少し頭痛が

和らいだ気がした。

ドライヤーで髪を乾かした後に

部屋に戻ってみたものの

未だ頭痛は続きとてもじゃないが

シナリオを考えられそうにない

クソっ昨日の自分め感情に身を任せて

とんでもないことをしやがって。

そんな恨み言を心の中で吐いたが

全て後の祭りだった。

体調不良で結局ほぼ一日を棒に

振ったのであった。


それから数週間が過ぎ、

【天使の仕事は大変です!】が発売され

原作ファンやRPG好きに刺さったのか、

愛莉のネームバリューもあってか

スマッシュヒットとなった。

ちなみに原作には無い

隠しトゥルールートも

俺が考えて原作者にも

太鼓判を押してもらい、

ヒットの要因の一つになっていた。

自分の力が認められたみたいで

嬉しい気持ちでいっぱいだ。


そんな中で愛莉関連のニュースとして

【ディバインクロニクル】

愛莉が携わったVRゲーム

通称ディバクロが

いよいよ完成予定間近となり、

βテストや事前登録が盛んになる

可能性が話題となっていた。


STUDIO FOXやWOLF GAMEなどの

大手企業の選抜チームによって

合同開発となったVRゲームの開発に

参加出来なかったが一ゲーマーとして

興味が尽きなかった作品。


幹人「いよいよ。完成するのか。」


ゴクリっと喉がなった。


そういえば兄貴は

製作進行で関わっていたはずだ。

それとなく聞いてみるか?

答えられなければその旨を言うだろう。


幹人:兄貴!ちょっと時間良いか?

兄貴:良いけど。どうした?

幹人:無理なら答えなくて良いんだけど、ディバクロって今どんな感じ?

兄貴:ああ。そうか。ちょうど相談したいと思ってたんだ。明日お前の家で話そう


兄貴が直接会って相談なんて

ただ事じゃないかもしれない。

なんとなくだけど嫌な予感がした。

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