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もうちず─俺が妄想で描いてた地図の異世界、なんと実在してたんだが。〜隣の席の子はその世界のお嬢様らしい〜   作者: 晴れドコロ
第1章 俺の半・異世界LIFE、スタート

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第4話 エリリュード王国政令都市・グランゼ

ガラガラガラ…。


─ここは二人乗りの馬車の中。


來瑠「ほら、あれがこの街で一番高い時計台でシンボル、アサカイ塔。そして、あそこに見えるでっかい建物は、この街の政治の中心・ギルド局。…はぁ。暑い」


 そう説明してくれる麻湯さんは、日本の制服ではなくて、貴族のドレスを着ている。公務用なので、暑苦しそう。


「ギルド?…そういうのはラノベとか漫画で結構出てくるよな。ん?でもこの街はアサユ家が治めてるだろ?それなら、そういう政治の中心はアサユ家じゃないのか?」


 冒険者ギルドって言葉は異世界もののラノベでは定番だろう。

 貴族のいない街の自治ならわかる。でも、勇者の血を引く強力な貴族・アサユ家がいながら、そんなものが存在していいのか?


來瑠「…ううん。この街はね、一応私たち貴族が治めていることになってるけど、実際は定期報告をすることを条件に一般市民の組織が自治をすることを認めてるんだ」


來瑠「いや、認めるって言い方はおかしいかも。むしろそうして欲しいっていうか。ほら、売買とか税とか王様への献上品とか、うちを介さないで直接やりとりしてくれるからさ。めっちゃ楽なの!!いいでしょ?!」


 めんどくさがりめ。


來瑠「他の街の貴族は、自分たちのお屋敷に献上品を持って来させているみたいだけどね、私たちは莫大な資産を切り崩して直接市場で買い物をしてる。そうすれば、自分の街の経済が回るってわけ☆」


來瑠「あとほら!この通りの向こう。見える?あれがこの街で一番賑わっているタンタ市場だよ。…この格好だと目立っちゃうから、後で公務が終わった後、案内してあげるね。あと、ギルド登録しに行こうか」


 なるほどね。この街…この世界の政治体制が、少しずつ分かってきたぞ。

 まるで、『新・公民』だな。


ガラガラガラガラ…!


 まるで中世ヨーロッパのような街並み。

 想像していたそのままの異世界。


ガヤガヤガヤガヤ…


 街には、たくさんの人、人、人。

 あそこの剣を持ったおっちゃんは冒険者っぽい。

 あ、あれは鍛冶屋さんかな?

 あのローブマントの女の人は魔法使い?

 舗装された街道の歩道には、多くの人…中にはエルフと呼ばれてそうな耳が長い人や、獣人?とか混ざってるな…


 あと、やたらと香辛料の香りがするな。


來瑠「異世界の街、どう?」


 どうって言われてもなあー。


「初めての経験だから、言葉が出ないって」


來瑠「出てるじゃん」


「…うるさい」


來瑠「ひどい」









 

─おおかた街を周り、お屋敷に戻る帰り道。

 さすがに周りすぎて、ギルドに行く時間は作れなかった。ぐぬぬ。

 仕方ない。それに、



「不思議だなぁ…」


來瑠「ん?何が?鳳梨くん」

 

 この街を馬車で周りながら、俺が薄々思ってたこと。


「…なんでだろうかな。俺さ、麻湯さんに連れられて今日初めてこの世界・アクメアリアだっけ?に来たんだ。この街・グランゼの様子もいろいろ分かった。そしたらひとつ、思ったんだ」


「…この場所はあくまで異世界であって日本じゃない。当然だ」


「…でも、全く知らない、分からない、じゃないんだよな。初めて見たはずの景色も、初めて聞いたこの街の様子も」




「思い出せてないだけで全部、最初から頭に入ってたみたいに」


來瑠「それって、何?じゃああの妄想で書いてあった地図、偶然この世界に一致してたわけじゃなくて…」


來瑠「この世界の情報を…鳳梨くんの頭がそもそも持ってたってこと?日本にいる時に?」


「わからない。ただ、どこか懐かしい気がしただけ」


 デジャヴ…というには違うのか?


來瑠「ふ〜ん。私も、そんな重要なこと、考えもしないで鳳梨くんをこっちに連れてきちゃった。妄想と現実が一致するのはおかしいと思ってたけどね?でも100%合ってるわけじゃなかったし」


「…まぁ今はいいか。もう俺は今日だけで情報量多すぎてお腹いっぱいだからさ。一旦お屋敷に戻ってあのドアから日本に帰ろうかな」


來瑠「そうした方がいいかもね。ギルドはまた明日にでも行こうか?え、さすがに今日来ておいて明日来ないとかないよね?ないよね?」


「そうしたいかな。明日もこっちに来るから大丈夫」


 今日は帰って、また麻湯さんと一緒にこっちへ来ようかな。

 


來瑠「というかさぁ…」


 あれ、なんか麻湯さんがいつの間に不機嫌だぞ?


來瑠「…暑くない?!」


來瑠「私、暑いんだけど?そんなラフな恰好してるのずるい!」


「いやこの服渡したの麻湯さんだよな?!それにこれがラフ?!暑いぞ!」


 この服、ほんとに暑い。

 なんせ革なのだ。

 このチョイスは麻湯さんのせいでしかない。


それに…


「………//」


來瑠「………//」


 狭い。近い。暑い。

 この馬車、絶対二人乗り用じゃないだろコレ!

 

 体の横は密着状態である。

 俺は悪くない。


「…麻湯さん」


來瑠「鳳梨くん」


「「お屋敷に帰ったら一緒に、あの執事ぶっ飛ばそう」」










─その頃、執事ランファル。


ランファル「ぶえっくしょーぃッッ!!」


ランファル「…誰か、私の噂話でもしているのだろうか…?」


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