8 気づいたときには
「あああっもう見つからない!ハレベルちゃんたちを見失っちゃったわ!!」
本当に悔しそうな、悲しそうな顔で叫ぶフィリア。
そう、俺たちはついにデオラデたちを見失い、人が多い街の中をプラプラと歩いていた。
「こんな人混みだからな…見失うのも無理はない…。」
「だけどぉ!!せっかくここまで来たのにぃ。」
全く持って納得がいかないといったふうだった。
まぁ、そりゃそうだろう。
たしかにせっかくここまで来たのに、こんな中途半端なところで帰らないといけないなんて
少し残念だ。
まぁ、ハレベルとデオラデが楽しく過ごせてればそうでいいや。という感じもするが。
「まったく…なんでこう街はこんなにも人が多いのかしらね…。」
「…まぁ、良いことだとは思うけどな。」
久しぶりに街を歩いてみて思うのは、意外にも学園の外は活気があるのだなということ。
とても活気があって、そこにいる人は活き活きとしている。
それは本当に、この世界がいまだ戦争を続けているなんて嘘みたいに思えるくらいに。
「…デオラデも戦タイプだよな…。」
俺はふと思ったことをつぶやく。
「…?あぁそうかもねぇ。デオラデくんは戦闘能力が高いし、どこの家紋なのかは知らないけど
随分と名家の出なんじゃないかしら。」
「…。」
それは俺も少し考えていたことだった。
あの強い力はきっと_______
「この学園ではハレベルちゃんが一番だと思っていたけど、デオラデ君もなかなか負けてないわよ。
そんな…そんな感じがするわ。二人ともなんか…同じ匂いがするのよね。
どこか危なっかしくて…何か抱えていて…。」
フィリアは明日の方向を見るかのように、心配そうな顔をしている。
「そうだな…、それは…そう思うよ。」




