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ハレベルの魔女殲滅  作者: 椿フィナ
第1章 実習試験合宿編
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24/36

14 疲労困憊


身体は疲弊していたが、どうにか立ち上がることが出来た。

僕は少し身体を休めたいと思い、すぐに体育館の外へ出た。何も言えずに。

先ほど、ラムソ君の「大丈夫か~?」という声も聞こえた気がしたが、それを無視してしまうくらい

頭が働かなかった。


体育館裏は陰になっていて、ひんやりとして湿っぽかった。

その場にしゃがみこみ、ぎゅっと両腕を掴んだ。目をつぶった。


「第2試合目はじめ___っ」

体育館の外にいても、実習の声は届いた。


目をつぶると先ほどの光景が目に浮かんだので、ハッとしてすぐに目を開いた。

「ハレベルさんに引かれたかな…。」

あんな姿、見られたくなかったな…。

今更後悔しても遅いのに、気分が落ち込んだ。


「あっ見つけたっ!」

不意に後ろから聞き覚えのある声がした。

さっと振り返ると、黒いマント姿の___


「…っ。」


僕はもう身体が限界だったのか、急に視界が暗くなり

その場に倒れこんだ_____


------------------------------------------


「ハレベルちゃん!頑張ってね!」

「…。」


デオラデは試合が終わると、何も言わずに外に出てしまった。

今すぐにでも後を追いかけたかったが、次の試合は自分の番だったということで

それは叶わなかった。


そのとき____


≪ハレベル、あやつは随分と古い魔法に囚われているようじゃよ。≫

心の声がした___、古くかすれた声___

「お前が話しかけてくるなんて、久しぶりだな。」

私はあざ笑うような心の声に、頭の中で答えた。


≪久しぶりに気配を感じたからな…ハレベル、あやつはまだコントロールできとらんぞ。おそらく、時がたてば飲みこまれる。≫

「わかっている。」


≪おまえさんはあやつのことを知っていて最初から付き合ったのか。≫


「…そんなわけないだろう。私は完全に…。」

私はそう言いかけて目をぎゅっとつぶった。

「デオラデは人間だと思っていたさ____」


「「「「「「「はじめ!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」」

試験官の妙に大きな声は響き渡る。合図と同時に魔法で現れる無数の怪物たち。


私は魔法の力によって次から次へと出現する怪物を倒していく。

赤い炎は1ミリもずれがなく、怪物にダメージを与え

何一つ無駄のない魔法の使い方をした。

心臓にヒットさせるんだ___かつて誰かさんが教えてくれたように

私は上手く戦えている。


倒して倒して倒して_____

怪物の心臓にだけ灯る赤い炎、圧巻というほど綺麗にドミノ倒しのように倒れていった。


≪随分と上達したものだのう。≫

心の声がする。

「珍しいな、そんな話しかけてくるなんて。」

≪…ハレベル…良いことを教えてあげようか。

…残念だがやつの気配が消えたぞ。≫

「っ…!!!!!」

私は動揺して、今出した魔法の炎は怪物の心臓にヒットせず、顔にヒットしてしまった。


「消えたって…?」

≪消えたというのは、ここに存在しなくなったということじゃよ。≫

「この学園の外には出れない…そんな簡単には…。」

≪わからんぜよ、誰かが連れ出したのかもしれぬからな。≫

「…っっ!!」

向かってくる怪物に向かって放つ炎はだんだんと荒っぽくなり、まったく心臓にヒットしなくなった。


最後に出てきた大量の怪物たちを一気に赤い炎で燃えつくした。

会場が溶けそうなくらい、暑い熱気に包まれ、周囲の生徒からは「びっくりした…。」というような声が聞こえた。


「「「「「「「「「「「ここまで!!!」」」」」」」」」」」」

試験官の声を聞くと、すぐさま私はこの場から走り出した。

真っ先に体育館を出て、あいつを探す_____


デオラデ…っ!!

どこだ…!


「ハレベルちゃん!!どこいくのーー!?」フィリアの声が聞こえたが、私は一切を無視した____

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