7 混乱
「ああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
「デオラデ兄ちゃん、そんなに驚かないでよ。」
目の前にいる人は、僕の頭の記憶にあった彼と一致していた。
姿と声…全てが一緒だった。
そこには、僕と同じ顔をして同じ声をした…まるで僕の写し鏡のような
そっくりな…そっくりな…僕の…
「な、なんでっ…なんで…ぁっ…。」
動揺からか、上手く言葉が出てこなかった。
全身から汗が吹き出し、視界がぐらついた。
目の前にいる彼はにこっと微笑んだ。
「こ、これも変身…魔法…?」
変身魔法だとはわかっていたけど、目の前の彼があまりにも…
あまりにも本物とそっくりで言葉が出なかった。
目の前の彼は僕の腕をそっと掴んだ___
「ここまでされても、君は僕に従わないのかい?」
そう言った彼は…元の僕を蹴り飛ばした男の顔と声に戻っていた。
「なっなんで…、なんで僕の…っ」
「…あぁ残念だなぁ。あともう少しで彼らが来てしまうよ。」
彼は何かを察したかのように遠く斜めの方向を見つめた。
「良かったね、君は運がいいや。
でもきっと君は僕にまた会いたくなるよ____。
僕の願いを叶えてくれるなら、君の願いも叶えてあげよう。
もし、君の想いが固まったら、ぜひ僕のもとに来て欲しい____。」
「願いっ…。」
僕は頭の片隅で、先ほどの顔が浮かんだ。
僕の…願い…
「もうすぐ彼らが来そうだ。さよならデオラデ。また今度ね____」
そう言うと彼は、僕の視界からスッと姿を消した。
しばらく何も考えられず、ただただぼーっとどこかを見つめていた。
「…ジュンニ…」
限界が来たのか、意識が朦朧として、僕はその場に倒れこんだ。
そこからの記憶は何もない
でも、久しぶりに呟けた名前に僕は______________________




