2 心配性になったラムソ
----------------------------
それは5日前の出来事___
ハレベルとデオラデが出ていった保健室に残された俺とケイト。
「はぁ、こんなことして意味あるのか。ケイト、絶対嫌われたぞ。」
「いや~、やりすぎちゃったかな!まぁ、でもおかげで色々知れたし良かったよ。
そして!改めてデオラデ君はハレベルちゃんにとって大切な存在なんだとわかりましたとさ。」
ケイトは両手をあげて、降参のポーズをわざとらしく取った。
そして、今回分かったことをまとめたいのか、手当たり次第にパソコンや手帳を取り出し作業をし始めた。
「ふぅ~。それにしても、デオラデ君の秘密は当分解き明かせなさそうだよ。だって、あんな古い魔法は解くのに時間がかかるし…正直言って実際に呪印を見たのははじめてだよ。しかもあんな舌になんかね。」
「あ、あいつの…その…どうにかなんないのかよ…。
あいつ…結構もう身体がやばいんじゃないのか…?」
俺は、前から思っていたことをポロっとケイトに言った。
デオラデと過ごしてまだ長い時間は立っていないが…、俺は感じていたんだ。
デオラデからは…なぜだろう、なぜかデオラデからは生の気配を感じなかった。
「そのあたりもねぇ僕にはいたってわからないよ。
ただ…まだ死ねないんじゃないかな。」
ケイトは神妙な面持ちでパソコンの画面を見ながらつぶやいた。
「そ、それってどういう意味…?」
「ん~、きっとね…彼の身体はもう…
-----------------------------------------------
「デオラデ!いいか!あいつら…ハレベルとフィリアは怖い女だから、あんまり深入りするなよ!実習合宿中も基本的には俺の隣にいろ!わかったか!」
「う、うん…。」
寮の部屋に戻って合宿の準備をしているときに、ラムソくんからはまた過保護発言を頂いた。
あの保健室での出来事以来、なにか心配されているのか…お節介な言葉が多くなった。
「ラムソくんってケイトさんの弟なのに、なんか随分とお世話焼きさんなんだね…。」
「はぁ?そんなんじゃねーよ。とりあえず、よく聞けよ。
実習合宿は危険なんだ。危ないんだよ…とにかく…」
「こ、この話何度目…。」
ラムソくんはループするかのように何回も何回もこの合宿の危険さや、同じチームの女性陣に絡むなと、あれよあれよと助言忠告説教…そんなエンドレスだった。
「そうだ!合宿だから、この部屋には当分戻ってこれないけど…、その…なんか体調を良くする薬とか…なんかそういうの持ってかなくていいのか。というのか持ってるのか?」
ラムソくんは急にそんなことを聞いてきた。
「いや、ないよ。僕、そういうのは持ってない。急にこの学園に来たから…、家にいた時は飲んでたんだけどね…。」
「そっそれは、飲まなくて大丈夫なのか!?」
「大丈夫だよ。薬はまぁ…気休めみたいなものだからさ…。」
「にっ…似たような薬、作ろうか?どんな薬だったか覚えてないのか…!?」
さっきから妙に心配してくれるラムソくん。
急にどうしちゃったんだろう。
そんなことを思いながら荷造りの続きをしていた。




