1 チーム分け
「なぁ~んと!毎年恒例!実習試験合宿が開催されま~す!!」
ケイトは声高らかに、そして嬉しそうに教室の皆に告げた。
お告げがされた途端、生徒たちによってザワザワとしだす教室。
「じ、じっしゅうしけんがしゅく…?」
僕は小さな声で聴きなれない言葉をつぶやいた。
「あぁ…まためんどくさいものがはじめるのか。はぁ。」
隣の席に座るラムソ君は眠そうに呟いた。
「今まで通り4人1組のチームに分かれて、様々なミッションやバトルをこなしていく
お泊り試験さ!みんなが毎年ワクワクと待ってくれているおかげで先生としても嬉しいよ!」
ケイトの言葉にシーンと静まり帰る教室。
それは全然楽しみにしているわけではない、といった感じであった。
「なんだいみんなつれないねぇ。皆は学園から出れないから、ちょっとしたトリップ気分を味わえて楽しいだろうに!それではチーム分けをはじめようか…あと開催日は…。」
ケイト先生が黒板に割り振られたチーム表を貼りだした途端、
また教室がザワザワとしだした。
「あ、僕はラムソくんと一緒のチームみたいだ。」
僕は嬉しかった。
慣れないイベントで、顔なじみがいると安心する。
「…。お前と一緒のチームはまだいいけど…よりにもよってなんで…なんで…
あいつとも一緒なんだ…。」
ラムソくんはいかにも嫌だという顔でチームの振り分け表を見つめた。
「やーん!ハレベルとデオラデ君が同じチームなのね!?私、恋のキューピットとして今回の合宿は参加しなきゃかしら!?やぁ~ん気が重いわぁワクワクっっ!!」
「…。」
何もしゃべらず、いつもと変わらぬ態度でチーム分け表を見つめるハレベルさん。
そう。
今回のチームは僕とラムソ君、ハレベルさんとフィリアさんの4人だった。
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あの日以来、ハレベルさんとは話していない。
彼女が小さい声で「帰ろう」とつぶやいてから、僕も「うん…。」とうなずき
別々の岐路に立った。
男子寮の部屋に戻ると、ラムソくんは「早く風呂に入れ!」と風邪をひかないように
お節介を焼いてくれた。
寝る前だった。
そろそろ寝ようとしたときに、
「今日は悪かったな…。」
ラムソ君は小さくつぶやいて、「おやすみ」といった。
いつも通り、もう少し何か言いたげだったけど、これ以上は何も言わなかった。
この日以来、ラムソ君は僕に少し過保護になった気がした。
次の日、温かそうな羽毛布団を買ったといって、僕にくれた。




