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この状況って、萌? それとも百合ですか?  作者: ほのぼの日記
瑞樹ちゃんの最も長い一日 編
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説明 後編

「その印って何ですか?」

「裏の仕事をしている者ならば、誰でも知っていることなのですが、わかりやすく言うと、私の所有物だから手を出すな、ですかね。つまり、同業者にあてた目印です」

「はあ・・・」

 そんなものいつも間に。というか、目には見えないものなのだろうけれど、全然気が付かなかった。

「印が付いている以上、私は手を出せませんでした。そこで、そこにいる桜田に連絡したんです」

「連絡を受けた僕はね。とりあえず、相手方の情報が欲しかったから、そこを調べてもらったのさ」

「まあ、私職業探偵ですから」

 ちょっと自慢げに言ってみせる春樹さん。

「問題解決のために時間を要していたわけだけど、相手方の方がさきに動いてきたってことさ」

「じゃあ、叢雨さんが?」

「そうです。私の調べたところによると、叢雨も裏稼業に名のある人の様で・・・・・・」

「うん。まさか、本当にその人だったとは、ね」

 なんだか、二人とも以前から知っていたような口ぶりで言っている。

 そのことを早く知りたくて、

「どういうことですか?」

「叢雨。彼女は僕たちの間では、コードネーム【狩人】として知られている人物だ」

「狩人」

「その名の通り、狙った獲物は逃さない。ただ、僕たちにも彼女に手を出さない理由があったんだけど、今回の一件で見方を改める必要がありそうだね」

「その手を出さない理由って何ですか?」

 あかねがすかさず聞いた。

「彼女は言っていただろう。正義だと。僕たちからすればそんなことどうでもいいんだけれど、それでも目に視えて彼女の執行する正義は人のためになっていたということさ。僕たちの立場上、止めることもまたできない存在であったけれど、今はその理由ができたってところかな」

「そうですか・・・正義・・・・・・」

「正義は人それぞれだ。あまり気にするものではないよ」

「はい」

 あかねはどこか晴れない気持ちの様で、あからさまに覇気のない返事だった。

「結局、私はなんで正義執行の対象者になったの?」

「私からは何とも。しかし、私がかかわってきた仕事からすると、瑞樹さんはやはり格上という感じがありますし、危険人物ではありますね」

「そう、なの??」

「はい。リリスは強力な力を持っています。その後継者ともなると、やはり警戒せざるを得ないかと」

「そうだね。それに、何度か騒動を起こしているし、瑞樹ちゃんとの関係もなんとなくわかっている節があるからね」

「どういうこと?」

「いやいや、僕も何もせずにいたわけじゃないよ。もちろん、もうすでに印についてはあらかた調べ上げた」

「??」

 俺が分からないという顔で見つめると、

「大丈夫、ちゃんと説明するから」

「な、なにかな・・・・・・」

 あかねがちらちらとこちらを見ていた。

「いえいえ、別に、私にはそういう顔はしないなぁって」

 女心は難しいものであった。

 別に放置するわけではないけれど、今はその冗談に付き合っていられるほどの余裕は俺にはなかったので、仕方なく、本当に仕方なく流すのであった。

「・・・説明まだ?」

「今回受けた印だけれど、いくつかの種類があるんだ。大きく分けると四つなんだけど、呪縛、封印、吸収、それに虚無。で、今回瑞樹ちゃんが受けたのは封印」

「封印・・・・・・ってどんなことなの?」

「力を行使できなくなる感じかな。ただ、瑞樹ちゃん自体が特別だから、封印も完全にうまくいったわけではなかったみたいだけどね。聞いたよ、春樹さんから、何度か使ったみたいだね」

「えっと・・・うん」

「それで、何か変化はなかった?」

「変化というか、この間、倒れた」

「え、もしかしてあの時?」 

 楓が驚いた表情をしていた。

「倒れたか。今は問題ないの?」

「違和感はないけど」

 桜田は立ちあがって俺の方に来ながら楓に聞く。

「楓さん、どんな感じで倒れたんですか?」

「えっと、大きな声を出しながら、苦しそうに・・・・・・」

「なるほど。ちょっと確かめてみるね。瑞樹ちゃんはそのまま動かないで」

 俺の後ろまで来て、桜田は俺の背中の中心に手のひらを当てた。

 当てられたところがなんだか温かくなってくる。

 心地いい温かさ。その感じが全身に広がっていって、

「ん~。傷ついてはいないみたいだね。となると、限界より無理に魔力を引き出そうとしたから、その反動を受けたんだろう。もう印は取れるまでは使わない方がいい」

「わかった・・・」

 俺はもう何度目も助けられているから、桜田の助言は素直に受け取ることにしていた。

「それじゃあ、説明もほどほどに、作戦に切り替える頃合かもしれないね」

 そう言って、桜田はみんなにどうだろうという提案をするのだった。






 ただふと疑問というほどでもない。違和感を覚えることがあった。

 俺は”印”なんて言われるまで知らなかったし、気づきもしなかったけれど、リリスの娘であるリリンならば、知っていて、それに気づいていたんじゃないだろうか。

 いつも俺のことを何度も危機から救ってくれたリリンが、そのことを言わないなんてあるだろうか・・・・・・と。

 そこまで考えてやっと、点と点が線になった気がした。

 あの時見た檻が印だったんだと!!

 印が分かれば、壊せるのか? どうにかできるのか? リリンが手を出せなかったのに?

 いや、ここに居る人たちならあるいは・・・・・・

 結局は人頼みなんて情けない。

 でも、今回の俺は諦めるつもりはなかった。

 リリスが攻め入ってきた時とは違っていた。

今回出てきた「印」の種類について後書きでざっくり説明しておきたい。(もう出てこないかもしれないから)

呪縛・・・呪い。条件を設定し、それを破ったら発動。

封印・・・力の行使を封じる。

吸収・・・力自体を奪ってしまう。ただ対象、それが物ならば使えない。

虚無・・・すべてをなかったことにする。力の存在自体の記憶消滅。



またどこかで使う期会があれば<(_ _)>いいな・・・・・・

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