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この状況って、萌? それとも百合ですか?  作者: ほのぼの日記
夏の思い出 満喫編
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影響

 さて夏休みも後半戦。

 ここまでいろいろなことに巻き込まれて、いや、巻き込んでだろうか。と、過ごしてきたわけだが、一つ問題が発生した。

 その問題とは・・・・・・





「やばい、次あかねとどう会えばいいんだ?」

 ベッドからがばっと起き上がり身もだえする。かれこれ数時間この状態だ。

 ベッドの上であちこち動き回り、どっと疲れた辺りでやっと動きが止まる。

 はたから見れば何とも落ち着きのない様だろう。

 何かに悩んでいるのは明らかだった。

 --いや自分のことなのだからわかっているけれど。

「お兄ちゃん。もうお昼だよ~」

 ドアが開き楓が頭だけ出して覗き見。

「ちゃんと起きてるじゃん。どうして降りてこないの?」

「ちょっと寝つきが悪くて、あんまり寝れなかったから二度寝してたんだ」

「そう・・・」

 言い訳したことはばれてそうだな。しかし、ベッドの状態から何をどう解釈したのか聞きたいところだが、わかってくれたようだった。

「早く降りてきてよ~」

「わかった」

 そしてようやく寝間着から脱皮して、一階に降りた。






「おはよう」

「もうおはようの時間じゃないわよ」

「昼だもんね」

 挨拶をした俺に母さんは遅いとばかりにちょっと起こり気味。それに楓は時計を見ながら相槌。

 久々に二度寝したけれど、どうもまだ眠い。

 あのことで頭いっぱいでどうにも睡眠が浅くなっているようだ。

 こういう時は・・・そう、リラックスすればいいんだっけか。

「それにしても今日はずいぶんと寝ぐせがひどいわね」

「??」

 俺は確認のため洗面所へと鏡を見に行く。

 ・・・・・・そこにはいつかのメデューサがいた。

 慌てて寝ぐせを治し、治しきれなかったので、リビングに戻ってきて朝食兼昼食を先にすますことにした。

 と、その前にお風呂のお湯を沸かせることも忘れてはいけないな。





 朝食兼昼食を済ませた後、俺はお風呂に入り寝ぐせを一網打尽。お風呂にはリラックス効果も期待できるので一石二鳥だ。

 洗って寝ぐせのなくなった髪を束ねて湯船につかる。

「ふう~~」

 温かいお湯に包まれて自然と身体の力が抜ける。

 しかし、まだ昼。あまり長湯するつもりもないので、湯冷めしないくらいまで身体が温まったのを見計らって湯船から上がる。

 身体からしっかし水分をぬぐって、お風呂から上がり、下着だけ履いて髪をドライヤーで乾かす。

 ある程度乾いたところで服を身に纏って洗面所を後にする。





 さてさて、今日の予定だが・・・・・・

 もちろん考えてない、というのは嘘である。というのも嘘になるか。

 俺がこんな状態でなければ夏休みの宿題をこつこつやっていただろうが、それが手に着くとは思えない。

 ん? 宿題しているのかって思っている人もいるかと思う。俺も宿題を早めに片付ける派ではないが、それはこの学校は少なからず進学校であったことに依存する、この量を知らないもののセリフだ。

 一日で片付けられる量ではなかったというだけの話なのだ。

 と、そんな話はどうでもよかった・・・・・・

 今日の予定だが、家にいるのも落ち着かないだろうし、外を歩き回ってくるとしよう。

「ちょっと外行ってくるね~」

「行ってらっしゃい」

「暑いよ~。気を付けて~~」

 そう言っておやつ時に、バッグにお茶の入った水筒とスマホ、財布だけ持って出かけた。





 まだ日は高く、日差しは強い。

 なんていうか、アスファルトで蒸し焼きにされている気分だ。

 手で影を作りながら太陽の位置を確かめるように空を見上げる。

「今日もきれいな空」

 青が強く透き通っている。遠くでは積乱雲が発生していて、いかにも夏といった感じ。

「・・・どこいこう」

 場所を決めていたわけではない。

 行く当てはない。ただ気を紛らわせていたいだけ。

「おや~・・・」

「??」

 考え事をしながら歩いていたら、目の前にスーツ姿の男性が立っていた。

「前はしっかり見ておかないと危ないですよ」

「すみません」

「いえ、心の安寧はしっかり保っていただかないと。では私はこれで」

「はぁ・・・・・・・・」

 よくわからないけれど忠告されたのだろうか?

 悪い人には見えなかったけれど、ちょっと不気味さを感じた。

 スーツ姿の男性は振り返ることなく歩いて行き、陽炎の中へと消えていくかのようにやがて見えなくなった。

 そして俺も行く当てもなくただ歩いて行った。

 いつの間にかあかねの自宅前まできていた。

「確かに一度会ってしまえば治まるかもしれないが・・・・・・」

 勇気がいる。

 ただただ勇気がいる。

「あら? 瑞樹ちゃん? どうかしたの?」

 横を振り向くとあかねのお母さんが買い物袋を提げて立っていた。

「あかねに用かしら」

「あっ、・・・・・・はい」

「たぶん今は境内の掃除をしていると思うわよ~」

 お母さんは腕時計を見ながらそう言った。

「行ってみます」

「行ってらっしゃい」

 ちょっと急ぎ足で立ち去った俺の背中にお母さんの見送りの挨拶が背中を押した。

 行かないといけないわけじゃない。会わないといけないわけじゃない。それでもここで会わないとあかねにはお母さんから俺が来たことが伝わって変な誤解を生むかもしれない。

 それだけはなんだか嫌だった。

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