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更に一人と化物

 中心までそんなに掛からなかった。


 一番遅い奴に合わせてたんだけど、二十分ちょっとで着いた。


 中央の窪地は底の方が湖になっていた。


 湖岸の方に下りた俺は、取り敢えず地面と湖に魔力を流した。


 意図的に創始終焉神王の魔力を流したけど、可視化する程の密度も量も無いからね。


 それはいいとして。


 俺の魔力に反応して一瞬だけ淡く、窪地全体に魔方陣が浮かび上がって、地響きが発生した。


 地響きが発生して直ぐに湖の底から石造りの門が出てきた。


 門というより門(ゲート)かな。


 岸まで石の道が出来て、その奥に鎮座している高さ三メートル程の門がある。


 その門には水の様な膜が張っている。


 俺はその門に向かって歩き始める。


 皆は地響きが発生した時に降りて来たからね。


 何か言ってたけど諸々無視した。


 門をくぐると、真っ白な砂浜が広がってた。


 まあ、海だね。コレ。


 今来たメンバーも絶句中。


 まあいいや。


「じゃあ、今から分けるからね。異議異論文句その他は一切受け付けないからね」


 そう言って俺は訓練するチーム? みたいなのを分けた。


 先ず、【龍王】組。


 次がヴェルデ。


 そしてリン、サヤ、カイト、シンドウ。


 最後に残りの異世界組。


 それぞれに分かれた。


「ちょっと待てよ! お前、オレ達を放り出すつもりかよ!?」


 アイダがそんな事を言ってるけど、それだと俺が何の為に来たの? って話になるじゃん。


「それはないよ」


 俺はそう言って[並列存在]を発動させる。


 闇と光、風と黒雷、水と氷、蒼獄炎と石巌のそれぞれが集まる。


 中から人が出てくると、全員の視線は金神狐(キュウビ)の方に集中した。


 金髪紅眼に狐耳と九本の狐の尻尾を持っていて、紅を基調とした着物を着ている。


 絶句している皆を放置して、誰が担当? するか紹介した。


「我が【龍王】を相手する」

「僕はカイト達だよ!」

「私はヴェルデをお助けします」

「妾は残りの異世界組じゃな」


 それぞれで喋り方と性格を変えているけど、これはこれで凄いよね。


「色々言いたい事はあるけどよ。どうせ全部聞かないだろ、お前。だから諦めるけど、これは答えてくれ。お前等、それぞれに名前はあるのか?」


 イトウ、意外と大物?


 まあそれはいいとして。


「名前......我等の真名(マナ)ではいかんか?」

「それは宜しくないのでは? 神言(しんごん)が発動しても厄介なだけでしょう?」

「う~む。ではどうするのじゃ?」

「もう適当でいいんじゃない? 面倒だし」

「しっかりと考えても意味ないしね。深く考えるだけ無駄だと思うよ?」


 周りの奴等が本当に同一人物か? みたいな事を思ってるけど、気にしない方が良いと思うよ? うん。


「では我はヴァイスと名乗ろう」

「私はアニマとしましょうか」

「じゃあ僕はウルって言う名前にするね」

「妾はフラマとするのじゃ」

「俺は今まで通りネオだね」


 ネーミングセンスがいい? ありがと。


 即興にしてはいい名前じゃないか~。みたいな?


 まあいいや。


 名前を決めたヴァイス達は騒いでいる皆を軽く無視して再び門をくぐって行った。


 当然皆を連れてだよ?


 俺はやる事あるから残っただけだし。


 さて、[創世終世完解(アカシックレコード)]でこの迷宮(ダンジョン)の事も解ったし、本当の最下層、この海の階層から二つ降りた所に行こうか。


 俺は[自然神]を使って体を水に変化させる。


 そのまま海に入ったら溶けそうだけど、そうでもない。


 俺の体は俺の魔力で固定化されてるから溶けださない。


 まあ、油みたいな感じだと思ってくれたら分かりやすいんじゃない?


 本質は全然違うけど。


 そんなこんなでサンゴ礁や海の魔物が跋扈する海中を進んでたんだけど。


 いやさ。なんでこんなところに最厄乃怪龍(リヴァイアサン)が居るの?


 俺の前で蜷局を巻いて寝ている青黒い蛇の様な龍。


 う~ん。このデカブツどうしようかな? 起こしたら面倒そうだし。


 よし。無視しよう。


 という訳で、目の前の奴は放置して、俺は[瞬間移動]した。


 取り敢えず、アレは放置の方向で。






五人はそれぞれ目つきが違いますよ?


ネオとヴァイスが切れ長。

アニマがおっとりした垂れ目。

ウルがパッチリとした目。

フラマが勝気な吊り目。


それぞれの特徴みたいなものですね。

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