四位一体?
銀神狼の服装に関してはかなり悩みました。服についての知識がないから余計にですね。
静かな訓練場を見ながら姿を創始終焉神王に戻した。
と言うか、二、三百年生きた程度の龍が天地開闢時から生きている、もとい存在している俺に敵うとか、慢心とか傲慢とか無しに、それこそ天地がひっくり返っても有り得ないよ。
文字通り色々と足りないの。色々と。
そんな感じで唯ジッと倒れ伏す四人を見ていた俺の目の前で、イグニスの手が僅かに動いた。本当に少し、ピクリとだけど。
それだけなら、俺は何も思わなかった。
だけど、動いた。両手の爪を立て、ガッと音を立てながら飛び出した。
そこにあるのは、意思と想いのみ。唯気合で立ち上がったに過ぎない。
飛び出したイグニスは真っ赤な紅の炎の様な光を纏って、肥大化していく。
十七メートル程の光の珠になったら赤い光が粒子となって散った。
出て来たのは紅の龍。十七メートある紅の龍。
「グルルァァアァアア!!」
全身に白炎を纏い、その顎で俺を食い破ろうとしている。
認めてやろう。
だが、まだ足りない。
それだけでは我には届かぬ。
刹那の間に白神龍王の姿へと変え、純白の龍翼と龍の尾を生やす。
ふむ。我の変化に気付かぬか。
まあ、このまま躱せばどうなるかなど目に見えている。
故に、迎え撃つ事にしようぞ。
我は紅龍が接触するタイミングを計り、軽く飛び上がる。
二メートル程の位置で目線と同じ高さに紅龍の顎がある。
我は其処に向かって、尾を叩きつけた。
前宙の要領で叩きつけた尾は紅龍を落とし、地面にクレーターを造る。
面の鱗は砕け散り血が噴き出る。
だがまあ、死なぬように手加減はしたのだ。
「ここで折れるか、尚も進み続けるか。それは貴様次第だ」
我が言い終えると同時、紅龍の体が紅の光に包まれ、人の身へと戻った。
完全に気を失ったようだ。
創始終焉神王の姿に戻る。龍翼と龍の尾も消える。
まあ、ほら。敬意を表したと思ってくれればいい。
[龍神化]してないのは手加減だな。うん。
俺に龍翼と龍の尾を出させただけでも十分だと思うけど。
取り敢えず運ぼう。
そう決めたからにはやろうか。
俺の背後に光と闇、風と雷、水と氷がそれぞれ集まり、内側に人が現れる。
光と闇の中には森霊神王が、風と雷の中には白神龍王が、水と氷の中には銀神狼が、まあ、分身的な? 並列存在的な?
森霊神王が新緑色と白色の巫女服。白神龍王が白装束。銀神狼が銀と蒼のローブの様な物を着ている。
敵には情報を漏らさないようにしてるから大丈夫。
周りの奴等がフリーズしてるけど気にしない。
「それじゃあさ! ちゃちゃっと運んじゃおうよ!」
「何がそれじゃあなのか分からぬが、そうだな」
「では早く運んでしまいましょう。何時までもこんな場所に寝かせておくのは可哀想ですよ」
「部屋は俺が寝てた部屋でいいよね。あの部屋意外と広いから」
銀神狼、白神龍王、森霊神王、俺の順で話してるよ。
自分と話してるのに全く別の人と話してるような感じなのは、性格や喋り方をそれぞれで変えてるからかな。
俺がイグニスを、銀神狼がぺトラを、森霊神王がアウラを、白神龍王がワーテルをそれぞれ横抱き、俗に言うお姫様抱っこだね。
四人で未だに静かな訓練場を後にする。
俺達が出て行った後ヴェルデが訓練場に居た者に詰め寄られてた。頑張ってね~。
そんなこんなで俺の寝ていた部屋まで来た。
中は十畳程だから四人を寝かせるのに然程の問題はないからね。
布団を敷いて(勿論念力的な奴で)イグニスは包帯を巻いて、他の三人は魔法で回復させた。
まあ、四人とも魔力が吹き飛んで枯渇状態になってるから目覚めなかったけどね。
枯渇状態になった原因は俺のブレス(変則Ver)を防ごうとしたからだね。
布団に寝かせた四人の看病は俺がやるよ? ちゃんとね。
あの並列存在の方は四人を寝かせ終わった時点で消した。
それにしても、三人は兎も角、イグニスは随分と暗い過去を持っているね。
イグニスだけ、敵を殺す、唯その為だけに戦ってきたような感じがする。
四人が目覚めるまで、視せて貰うよ。
お前の始まりを。




