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第14話 終演後

 照明の落ちたステージを、

 スタッフが横切っていく。


 楽屋のドアが閉まる。


 リクがソファへ倒れ込んだ。


「疲れたなぁ」


「……だるい」


 ヴァルが首元を引っかく。


「もう上がってる」


 ユエが言う。


「はやいね」


 画面の中では、

 照明だけが揺れていた。


「また来たいって」


「へぇ」


「よかった」


 遠くで、

 重たい扉が閉まる。


「もうやりたくねぇ」


「えー」


「うるせぇ」


「……増えるかも」


「最悪」


◇ライブ映像が、

 少しずつ上がり始めていた。


 どれも短い。


 画質も悪い。


 照明で色が飛んで、

 顔もよく見えない。


『なんか怖かった』


『でもまた見たい』


『説明できない』


 動画だけが、

 少しずつ増えていく。


「増えてる?」


 リクが寝転がったまま聞く。


「ちょっと」


 ユエが画面を見る。


「だる……」


 ヴァルが小さく舌打ちした。


『また見たい』


『なんか頭から離れない』


『怖かったのに、落ち着いた』


『なんかちゃんと眠れた』


 リクが少しだけ画面を覗き込む。


「落ち着いてる人、多いね」


「よかった」


「……ちゃんと沈んでる」


 ユエが小さく言う。


「戻れてるならよくない?」


「お前はな」


 ヴァルが低く返す。


『また行きたい』


『理由わかんないけど好き』


「……早いね」


「なにが?」


「沈むの」


「効きすぎなんだよ」

御覧頂きありがとうございました。

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