挑戦状
それは土砂降りの雨が激しく窓を叩く夜のことだった。
こんな日は必ずと言っていいほどよくないことが起こる。
気がするのではない。
確信だ。
自室にて読み物に耽っていた僕のもとに、軽快なメロディを奏でるスマートフォンを介して一通の挑戦状が届いた。
メールでもなく、メッセージでもなく。
––––挑戦状。
ほら、言った通り。
よくないことが起きた。
栞を挟み込んだ本の表紙を閉じて、僕は静かに机の上に寝かせた。
それから手慣れた手つきでスイスイとスマホの液晶の上に指先を踊らせる。
次の瞬間、画面一面に挑戦状の文字が浮かび上がった。
その足下に続く文章に視線を通わせ、僕は深くため息を吐いた。
「女子大生連続殺人事件……か。まるで僕に宛てた挑戦状みたいだ……」
そう独りごちる。
明日、使徒のみんなと相談してみることにしよう。
そう思い僕は、窓の外に視線をやった。
悲劇に狂い哀れみに乱れるように打ち付ける雨粒を呆然と眺めながら、やはり僕はため息をつくのだった。
「やれやれ」
と、ばかりに。
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挑戦状:『女子大生連続殺人事件の被害者たちから奪われた<世界>を見つけ出せ』
期限:挑戦状送付から二週間。
———『続』———
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