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GREAT HISTORY〜大史伝〜  作者: アイラル
第四部 ミケ将軍バラムーユンタニア決戦編

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第二百二十二話 雷鳴の審判

――「天秤の選択」、あるいは雷鳴の果てに遺された無垢。

軍議室に満ちる、ミケ将軍の冷徹な沈黙。レイが覚悟を固めて口を開こうとしたその瞬間、バラムーユンタニアとの戦争はもはや仮定の話ではなく、刻一刻と血を求める現実の怪獣へと姿を変えましたにゃ。ミケさんの「良かろう」という一言は、策を採用するという約束ではなく、レイという一人の人間の知恵と魂を、勝敗という名の残酷な天秤にかけるという宣言でしたにゃ。

一方、その「覇道」が続く大陸の片隅では、バーニーさんとダン大隊長が、雷鳴を纏う魔人という理不尽な悪意と対峙していましたにゃ。十万ボルトの電撃に焼かれ、ミケ将軍への忠誠を胸に走馬灯を見るバーニーさん。そして、水の魔法を蒸発させるほどの圧倒的な雷技に対し、自らの血を流しながらも「血液逆流」という禁忌に近い手段で勝利を掴み取ったダン大隊長。

捕らえられた強盗殺人鬼の男女、そしてその背中で泣き声を上げた赤ん坊。

親がテロリストであろうと、赤ん坊に罪はない。その無垢な命を「適当なところ」へ送ったバーニーさんの手触りは、血生臭い戦場の中で唯一、人間としての温もりを残していましたにゃ。ですが、その赤ん坊がいつか真実を知った時、再び雷鳴を呼ぶ魔人となるのか、それとも……。

「対バラムーユンタニアとの関係は悪化の一途を辿り、もはや戦争は避けられないものかと……」


レイの言葉が落ちた瞬間、軍議室の空気は重さを増した。

まるで未来が暗闇へ沈み込む音すら聞こえてきそうだ。


「それぐらい、とうの昔にわかり切っている。」


ミケの声は冷たい刃のようだった。

淡々とした口調なのに、怒気よりも怖い“断言”があった。


レイは息を整え、続ける。


「では……対バラムーユンタニアとの戦いに向けて、作戦を考えたいのですが。」


ほんのわずかな沈黙。

だが、その沈黙が喉を締め上げるほど重い。


ミケはゆっくりと、意図的に時間をかけて顔を上げた。


「良かろう。」


その一言だけで、室内の温度が下がったような気がした。


「どのような作戦がある。言ってみろ。」


責めるでも怒るでもなく、ただ見抜くような声。

逃げ場など、初めから存在しない。


「俺様が気に入れば即刻採用されるかもしれん。」


その言葉には、王でも将でもなく、“試練そのもの”のような響きがあった。

挑む者がどうなるかなど知らぬ、冷徹な天秤。


「でなくとも……何か良い知恵があるかな、レイよ。」


最後の呼びかけは、妙にやわらかい。

それが逆に、底知れない圧を帯びていた。


レイは拳を握り、腹の底で覚悟を固める。

言葉一つで未来が変わる。

そんな重みが、まるで背後から胸を押してくるようだった。


そして――


レイはついに、ミケへ向けて作戦の口火を切ろうと口を開いた。


◆◇◆◇◆◇


 それはある時のことであった、バーニー・ロバートとダン・スワンポール大隊長は二人して話し合っているとこのような新聞記事に出会うのであった。


 風雨と共に現れ雷鳴の如く強盗殺人をしていくテロリストがいる。

 街の人々はこれを恐れて夜も眠れず。


 これを知ったバーニーは早速退治しに向かうと息巻く、ダン大隊長はこのようなテロリストを相手にしていてはいずれ我々の身がいくつあっても足りなくなると止めるがバーニーは止まろうとしないのだった。


 そして、二人はこの強盗殺人鬼を捕らえに行くべく、走り向かうのであった。


 ダン大隊長はこの強盗殺人鬼が出たと聞いた途端にこれを倒しに向かったが一組のカップルと出会うのであった、なんだカップルかと見逃すが、これこそが強盗殺人鬼の隠れ蓑であり恐るべき共犯テロリストであったのだ、バーニーは早速これを退治しようと武器を引っ提げて襲いかかるが逆転されるのだった。


 雷鳴魔人は全身から雷を迸らせて攻撃を繰り返す、バーニーはそれに対して剣を持って抵抗するが敵の攻撃が剣の金属性に引き寄せらせてしまい、攻撃が次々に通ってしまうのだった、全身に十万ボルトの電流が迸り、うわーと叫ぶバーニー、バーニーは頭の中で走馬灯を見るのであった。


 これまでに色々なことがあったな、ミケ将軍に仕えられて本当に良かったと心の底ではそう思い込むのであった、ダン大隊長は気に食わないようだが、何が気に食わないんだろうなと心の中で思いながらの走馬灯であった、これまでの冒険といい色々と思い浮かぶのだった。


 そして、全身を痺れさせて痙攣しているところへ強盗殺人鬼は笑いながら近づくのであった。


「確実にぶっ殺してやろうじゃねえか、そのまま死にやがれってんだ」


 電撃を放ちながらの一撃に対してバーニーは剣をとっくに手放していたことも幸いしたのであった、剣に電流が流れてバーニーの下まで電気が通らないのだった。


 そこに急遽駆けつけたダン大隊長が、この二人を許しておけば市井の人々が困ることだろうと倒そうとするのだった。


「無駄だ、誰もこの俺を倒すことなんてできはしねえよ、これでもくらいやがれ十万ボルトの大放電だ!」


 全身から雷の如き一撃を放ち、攻撃を行う強盗殺人鬼であった、だが、それに対してダン大隊長は水を放って防ぐ、水は電気を通さない絶縁体である、即ち、相性抜群の相手のようだなとダン大隊長はここでお前を切って世界を平和にすると宣言するのだった。


「世界が平和だったら、俺は強盗殺人なんてしちゃいねえ、このままぶっ殺してやらあ」


 それに対してダン大隊長は水の剣を大量に矢玉のように発射する、相手も電気の矢をいくつも放つのであった。


 ダン大隊長の水の魔法陣から解き放たれた水槍は大量であり数が多かった、神秘的なその一撃ではあったが、雷の圧倒的な一撃は水そのものを蒸発させていく、強盗殺人鬼の一撃は最後にこれでも喰らえと叫ぶのであった。


「雷技!雷神槍撃ゼウスアタック


「魔法技!水槍無双ウォーターランス


 お互いの強力な一撃が再び衝突し合うのであったが、勝者は強盗殺人鬼で、ダン大隊長は体から血を流して、息をつくのであった。


「やるな、だが、ここで負ける気はない」


「何言ってやがる、そんな状態でお前に何ができるっていうんだ、お前にできることはただ一つこのまま死ぬってことぐらいじゃねえか」


 ダン大隊長は敵の血を操作する魔法を使って強盗殺人鬼の全身に流れる血液を逆流させるのであった、その瞬間に強盗殺人鬼は口から泡を吹いて気絶する。


「手強い敵だった、油断したのが運の尽きだったな」


 こうして男の方をひとまずは捕えて絞首刑に持っていくと強盗殺人鬼の女が飛び出してくるのだった、ダン大隊長は落ち着いて女の方も縛り首にすると、女の背中から赤ん坊の鳴き声がする、赤ん坊には罪がないと言うことで、バーニーはどこか適当なところへと送るのであった。

はい、というわけでお届けしました第二百二十二話、「雷鳴の審判、あるいは無垢なる遺恨」!

皆さん、今回のダン大隊長の「水と血」の戦い……。

「脳が震えるほど『執念』だにゃぁぁあああ! 相性が良いはずの水が蒸発させられても、自分の限界を超えて敵を仕留めるその姿……『諦めの悪さ』をそのまま体現したかのような姿だ!!」(笑)

絶望的な実力差を「機転と毒(禁忌)」で覆すような、薄氷の勝利だにゃ。でも、最後に残された赤ん坊の存在が、あまりにも切なすぎるにゃ……。救われた命が、未来でどんな牙を剥くのか。それは誰にも分からないんだにゃ。

「バーニーさん! 走馬灯でミケさんのこと思い出しちゃうなんて、あんたどんだけ忠義者なんだにゃ!! でもその優しさが、いつか自分を刺す刃にならないことを祈ってるにゃ!!」(笑)

次回、「鋼の沈黙、あるいはレイ将軍の決断」。

レイが軍議室で放つ「策」の正体。そして、ダン大隊長が連れ帰った赤ん坊の泣き声が、バラムーユンタニアとの開戦を告げる鐘の音と重なります。ミケ将軍が、ついにその重い口を開く時。


お楽しみに!

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