第一章 12幕 『まだこの日常を』
その日もりゅーとドラの2人はモンスター討伐をしていた。
負け知らずどころか、テンポを落とすことなく討伐を進めていく。
そこでりゅーは疑問を抱いた。
「ドラってなんでお金稼ぎたいの?」
ドラはハッとしたような表情を見せた。
「あれ、ごめん、それすら話してなかったっけ」
ドラはギルドを組めた喜びのあまり、本当にほとんどドラ自身についてを俺に話してなかった。
「まぁ、1番は大将への恩返しというか親孝行みたいなものだけど。」
「それともう一つ、りゅーが元の世界に帰りたいって思った時に、十分に戦えるようにかな。」
それを聞いて誤解してしまった。
「それって、力尽くで俺を止める的なこと、、?」
「あ、違う違う、」
ドラは少し焦ったように話し始める。
りゅーもそこで気づく、『帰る方法が知られているのか』と。
この街のハズレの方にね、でっかい扉の建造物があるんだよ。
昔の書物の言い伝えによると、その中にはもう一つの世界と繋がるゲートがあるんだって。
そう言うドラの言い方を聞いて、
「その言い方だと入った人がまるで1人もいないように聞こえるけど」
「お察しの通り、入った人はいない。と言うより入れないって感じだね。
中には怪物がいる。」
さらにドラは続ける。
「そもそも、扉を開けられる人が限られすぎてるんだよ。」
──扉はドラゴンの血が混ざった人しか開けられない。つまり今この世界では私しか開けられないんだよ。
「なるほどね、というかドラは、俺が帰りたいって言ったら手伝ってくれるんだ」
「そりゃ、今は手伝ってもらってるし」
「ずっといてほしいとか思わないんだ」
「そんな強欲なこと言えないよ〜」
ドラはもっとわがままでいてもいいんだよ
そういうと、照れくさそうに笑った。
「戻りたい、って思ってるわけではないんだけど、
もし戻る時はドラも一緒に来てほしいって思っちゃうよ」
「いいよ」
ただ今は、まだこの日常を謳歌しようと思った。
0時台ってまだ今日ですよね(?)




