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第八十七話 与り知らぬ事

虚無(ヴォイド)』 


 本来(ゲート)という名の通り縦向きに開くそれが落とし穴のように完全に横向きに開いた門の総称で、極めて短期間の間しか開いていない非常に神出鬼没な現象だ。


 中がどうなっているか、どれくらいのレベルなのか現在に至るまで一度も詳しい調査は行われていない。というのも発生自体が極めて稀で、虚無の発見報告は片手で数える程しか無く、人が殆ど立ち入らない場所や海中に出現する為、遠目でしか確認できていない。


 だが、日本のとある学校でそんな稀な現象が起こった。校庭全てをまるまると呑み込む規格外の大きさにも関わらず発生してから僅か数秒で閉じ切る異常事態だったが、なんと被害者はゼロ。まさに奇跡と言える。


 その時、グラウンドで生徒の訓練教官を務めていた現役調査員は非常事態にも関わらず生徒達の被害を出さなかった事で表彰もされ、一時期SNSでは称賛の声も上がった。


 世界初の事例が日本国内で発生し一時はその話題で持ちきりだったが、その数日後世界中を震撼させる現象が異世界で発生する。



 超大規模マナ災害、通称『終焉(エンド)


 予兆もなく突然、昼間の明るい空が赤黒く染まり始めまるで世界の終焉が訪れたのではと確信してしまうような風景とその規模からそう呼ばれるこの現象。


 空が染め上げられしばらくすると、精神を激しく揺さぶられる衝撃が異世界中を駆け巡り、直後その衝撃を受け開いていた門が強制的に閉じられてしまう事態が発生した。


 意外にもこの現象による被害もまた奇跡的にゼロとなっている。これは一部の国や機関と言うわけではなくその日異世界を調査していたあらゆる国や機関、団体、個人関係なく全員が無事だった。


 終焉を目撃した人たちに聞き取り調査をしたところ不思議な事に「逃げないと」や「やばいと思った」「ここにいちゃいけない」などの似たような証言がいくつも集まった。


 終焉の影響で何か甚大な精神汚染を被ったのか検査したが結果は白。特にこれといった問題は見つからなかったのは不幸中の幸いか。


 これらの証言を完璧に裏付けする物とは言えないが関係が無いと言えないのが終焉が起きた際に発生した衝撃波だ。


 物理的な力の波ではなく、マナが揺れるある種精神的な衝撃波と言えるこれは、空間に漂うマナだけでなく生物が宿しているマナにも影響が出ると言うことだ。


 逃げる直前、この衝撃波に晒された者の中には押されてもないのに転倒する者が何人もいた事が報告されている。


 加えてこの衝撃波の影響はこれだけに止まらなかった。


 アメリカによるレベル6、人類未到達レベル地域の映像公開。終焉により大きく揺れたマナは空間に存在したレベルの境目すら歪めてしまい、その結果空いた隙間から脅威領域を偶然抜けることができ奇跡的に情報を持ち帰ることに成功した。


 異世界調査が世界中で行われ早や四十年、黎明を除きこれ程までの異常が連続で観測されたのは初めての事だ。


 人類は未だ異世界のスタートラインに立ったに過ぎないことを思い知らされる。


 そして……



 終焉の興奮冷める間も無く、2度目の衝撃が異世界中を駆け巡り、そして予感させる。



 これは終わりか始まりか。

主人公や綾瀬が通う学校を育成校とかただの学校て書くのは単に名前が思いつかないからっていう。

もうそろ一年経つけど全然思いつかないんですよねぇ。

すみません(~_~;)

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