第七十四話
目に見えてこの作品の成長をジワジワ感じれてメチャクチャ嬉しいですw これからも応援お願いしまう。
北西にひたすら進み、森を抜け丘を飛び越え山や谷をいくつも越え、振り返っても先程まで居た城が今ではすっかり見えなくなっていた。
それにしてもこの異空間は何処まで続いているんだ?街はもちろんかなり広かったし、何なら俺が出てきた洞窟から都市、それからあの異様な道の先まででもかなりの距離があると思うんだけど、横にもこれだけ広いってどうなってるんだ?
クラゲちゃんですらこんな広い異空間は作れない。正直これをスキルの一言で片付けていいのかどうかの規模だ。
なんていうか、この滅んだ国の人達や滅ぼした何かは俺たちが知らない未知の技術を持っていたのではとここにきて思う事がある。
きっかけはこの両刃剣をコイツが触った時。
コイツが『カイジョ』と言ってから剣に掛かった何かを破壊したが、よくよく考え、というか単純な疑問なんだが何が掛かっていたんだ?
俺の暗示スキルのように何かしらのスキルで命令を物に掛けていたのか? いや、こんな制限なしのチートスキルがホイホイ発現するとは思えない。……もしかしたら発現するかもしれないが。
魔道具だってそうだ。探索中ごく稀に発見される異世界の遺物。アレだっておかしくないか? どうやって作ったんだ? それこそ俺のスキルが無きゃあんな代物作り出すなんて無理だぞ。
確かにマナを含んだ素材で何かを作ると、その何かは従来の物と比べ凄まじい効果を発揮する。
例えば弾丸だ。マナが有るか無いかの違いだけで拳銃が戦車の装甲を貫いたりもするし刀だって、素人が振っても刃こぼれ一つせずに鉄筋コンクリートの柱を真っ二つにしたりもする。もちろんこれはそれなりのマナを含んでいたらの話だ。
そういえば、マナを含んだ木材だけで家を建てると物凄く快適になると言う話を聞いた事があるな。それも含んだマナの量にもよるが、なんでも夏は涼しく冬は暖かく地震津波竜巻でもびくともせず火事が起こらないとか何とか。
これも凄い話だが、大量のマナが大前提の話だ。発見された魔道具で有名なのが水が無限に出る如雨露。何処かで展示されているらしいが、重要なのがこの魔道具に含まれるマナはレベル1しかない、と言うことだ。
ハッキリ言う。レベル1のマナでそんな物作れるか?性能を高めるとかそんなチャチな話じゃない。
それこそ、まるで。
魔法のような……。
異世界調査が行われ程なくしてマナという未知の力が発見された。そして人類はスキルと言う名の新たな才能を開花させた。
人類はマナを研究し有効活用してきた。体内に取り入れたマナの扱い方、及びその応用。道具の性能の底上げ。
人類はより強靭になりあらゆる伝説的な記録を容易に塗り替えた。
だが。
それがお遊びでしかないとしたら?
この異空間がスキルではなく適切にマナを運用した形…… 魔法で造られたモノだとしたら。
嫌な予感がしつつも俺はその足を止めることなく突き進み続けるしかなかった。
しばらくは道なき道を進んでいたがチラホラと建物や広大な畑が見えてくる。
のどかで思わず大きく深呼吸してしまいそうな、かつての景色が容易に想像できる。
するとリルがまるで『こっちに行ってくれ』と言ってるかのように俺と奥の森に伸びる道を交互に見ながら何やら話しかけてくる。
アタリ。
どうやら当たったらしい。リルが用があるのはあの森の奥らしいのでそこへ向かう。
走り出そうと思ったが、都市を出た時は1秒でも早くという表情だったリルの顔が何処か懐かしいモノを見ているようだったので走らずに歩いて向かう。
回らない風車や枯れた木がいくつも並ぶ畑。一つ一つ懐かしそうに見る様子に何とも言えない感情が胸を締め付ける。
ソレ、ヤメテ。
こういうのを見ると苦しいのか。案外感受性豊かだなお前。
グルルルルルル
茶化してねぇよ、褒めてるんだよ。なぁ、ここから出たらさ、お前のこと詳しく聞かせてくれねえか? なんて言うか…… そのー。あんまし上手く言えねえんだけど。
……フラグ。
何で知ってる!?




