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第百話 絶対絶命

なんと! 百話に到達しました!! ここまで続けられたのも、リアクションやポイントや感想やPVが徐々に徐々に増えて、この作品を読んでくれたおかげです!!!


これからも頑張りますのでよろしくお願いします。

 とにかくマズイ! もう奴ら臨戦態勢に入ってる。いつ襲ってきてもおかしく無いぞ。


 逃げ道も塞がれた。僕1人なら帰れないこともないけど、霜月さんは流石に厳しい。一か八か飛び・・・いや駄目だ。今考えた時点でこいつにもう読まれてるかも。『思考盗聴』は発動時の予兆や予備動作が無いから余計に厄介だ。


 しかも霜月さんの考えが読まれた時、目の前のこいつは動かずに周りに控えてた奴らが動いたってことは、まだまだ他にもこいつの仲間がいる可能性がある。


 どうする・・・ どうする!!


「上!」


「!?」


 霜月さんは倒れている体勢のおかげで頭上から奇襲を仕掛ける猿にいち早く気づくことができた。


 咄嗟に腕にマナを溜めて腕をクロスさせ猿の攻撃を受け止める。だが不意の攻撃だったため十分な防御が出来ず大きく弾き飛ばされる。


「グッ!」


「綾瀬くん!?」


 奇襲を仕掛けた猿はそのまま倒れ込む霜月さんにも襲い掛かろうとする。


 目の前の存在が明確に自分に殺意を向けて来ることに慣れていない彼女はガラス玉のような感情の無い獣の瞳をただじっと見つめらしかなかった。


 僕は力を振り絞って走り、霜月さんの前に立つ猿に蹴りをかます。


 悲鳴を上げながら数メートル吹き飛ぶも直ぐに立ち上がりこちらの様子を伺っている。


「立って霜月さん!」


「え・・・」


「いいから!早く!!」


 半ば強引に霜月さんの手を取り森の奥に走り込む。


 まずはレベル1のエリアに戻るのが先決だ。あの猿は比較的追ってきやすい魔獣だけど、それでもこのエリアよりは追って来ずらくなる。


 門から大体100メートル。そんな離れてないから回り込んでもエリアの境界線は近いはずだ。


 そう思って霜月さんの手を引き森を駆けるが、レベル2かつ猿だからか森の中で奴らの追跡を振り払うのは困難を極め、既に周囲を囲い込まれている。


 更にウザったらしいのが、門のある向だけやたらと猿の数が多い。猿を避けるように進むとどんどんエリアの内に内に追いやられて門から遠ざかる一方だ。


 クソ!


 そろそろ仕上げに入るのか、猿どもは飛び掛かって攻撃を仕掛けてきた。


 何度か攻撃に対処しているうちに、足が止まってしまい囲まれてしまう。


 辛うじてデカい木を背にしたので、後ろからの攻撃は心配する必要が無くなった。霜月さんを僕の後ろに匿い、そこら辺に落ちていた木の棒を構え猿どもの攻撃に備える。


 もう僕1人でどうにかするしか無い。


 霜月さんはただでさえ自分よりレベルの高いエリアで無理をしていたせいか、息も絶え絶えで戦力に数えられない。


「かかって来い!!!」


 自分でもこんな大声が出たことに驚きを隠せない。だが、そんなことで一々怯むような奴らでも無いため、猿どもは容赦無く襲いかかって来る。


 飛び掛かる猿を一匹二匹と、上手いこと棒で殴り飛ばすが、左右と正面の同時攻撃は流石に対処しきれず、少し早く仕掛けてきた右側は木の棒をお見舞いしたが、正面と左側の猿にそれぞれ顔面殴打と太腿に噛みつきを喰らってしまった。


「っ……! テメェ!!」


 歯を食い込ませ続ける猿の脇腹を思いっきり棒で殴りつけ地面に転ばす。


「ハァ……ハァ……」


 たった数回の攻撃でこんなに満身創痍になるなんて僕もまだまだだなと、こんな状況にも関わらず少し呑気なことが頭の中を通り過ぎる。


「あ……せ、く……」


 後ろに居るはずの霜月さんの声がなんだか遠く感じる。


 さっき殴られた場所から何かが垂れる感触が顔の頬を通る。噛まれた場所は勿論、ズボンが内から赤黒く染まり始め、ガクガクして立ってられない。が、マナをを足に集め何とか倒れないようにする。


 その間に立て直した猿どもが先程よりも鋭い視線を向け牙を剥き出しにして闘争心剥き出しの興奮した高い鳴き声を上げジリジリと近づいてくる。


 最後の力を振り絞りマナを集める。


 襲いかかる猿どもに何とか棒を振り回し抵抗するも、腕を噛まれ、腹を殴られ、足を折られ、挙げ句の果て力の入らない手から木の棒を取り上げそれで殴りつけてくる。


 僕が膝をつくとこいつらは僕の顔を集中的に攻撃し始め、もう目が開けられない。耳もすげぇ痛い。なんとか手を伸ばして霜月さんを庇い続ける事しか出来ない。


 なんとかしなきゃ…… なんとかしな…… きゃ。

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