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第29話
氷室の鞄をつかんで動きを止める
びっくりした氷室が振りかえる
私の姿を確認して睨みつけた
「・・・何をするんだ・・・危ねぇだろ」
「もうわけがわからなくなってきた!気が付けばずっと同じこと考えてるの!」
「おいこら・・・やめろ!」
私は氷室の鞄をつかんだまま
左右に揺らす
何かに当たってないと気持ちがおさまりがつかない
「考えていたら動悸までしてきたの!これって病気!?何科に行けばいいの!もうやだぁ!」
「落ち着け、危ない!殺す気か!」
「殺す気ならもっと本気で襲いかかるわよ!」
「開き直るな!」
「なによ・・・ななちゃんの話は聞けるくせに私の話は聞けないというの!」
「なんでそんな話になるんだよ!っていうかそれが話を聞いてほしい態度か!」
氷室は大げさにため息をついて
私の腕を引っ張った
「ここじゃ目立つから屋上に行くぞ」
自分でやっておいてなんだけど
しぶしぶでも話を聞いてくれたりする当たり
こいつ結構お人好しなんだろうか




