第22話
東校舎にたどり着くと
2階の一番奥の教室前に和馬が立っているのが見えた
ここにいるってことはまどかを見つけたんだろう
でも、なんで教室に入らないんだろう
大きな声を出したらいけない気がして
なるべく足音も出さずに和馬に近づく
「和馬・・・?」
声をかけても無反応、どうしたんだろうと思って
顔を覗き込む
「!!」
びっくりして後ずさってしまった
眉をひそめて唇をギュッと噛んで、いつもの和馬から連想できないくらい鋭くて
怖い目をしている
そんな怖い顔で何を見ているのか、和馬の視線の先を追って教室の中をのぞくと
窓辺にまどかと相沢の姿を見つけた、相沢の手にはカッターが握られていて
そのカッターの先はまどかの首に当てられていた
予想していた最悪の事態だ
「・・・・和馬と別れろよ」
「そんなこと、あんたに言われたくないんだけど」
「和馬は私と付き合ってたんだよ!それを横からとりやがって!ちょっと男にちやほやされているからっていい気になるなよ!泥棒!」
「あんたがそんな性格だから蒼樹くんはあんたに愛想を尽かしたんじゃないの!」
こんな状況でも、まどかは一歩も引かない
可愛い外見に反して、まどかは結構気が強い
けど、今その気の強さは相手の感情を煽るだけだ
早く止めなきゃとドアを開けようとしたら和馬に静止されてしまった
「和馬・・・?なんで止めるの?」
「これは、俺の問題だから、ヒメは手を出しちゃだめ」
「和馬・・・・」
そう言って和馬は教室のドアを開けた




