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青春生き残りゲーム  作者: さきこ
青春生き残りゲーム 第1章
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第21話

「手がべたべたする」

「だから、悪かったって」

「モロヘイヤジュースやばい、かなりまずいよ」

「だから、買いなおすって」

「うむ、ならば許そう」

「それより、姫条は・・・どうして和馬なんだ?」

「え?」


手洗い場でそんなやり取りをしながら手を洗う

さっきまでの重たい雰囲気はどこかにいって

いつみ見たく話ができているのにホッとしたのに

なんでそんなさっきのことを生し返すようなこというんだろうか


「いや・・あいつ、天の橋さんと付き合う前までいろんなのと付き合っては別れて繰り返してるじゃんか」

「まぁ、確かに・・・最低だよねぇ・・でもさ、いいやつなんだよ、人のこと思いやれるっているか気にかけてくれるっていうか・・」

「まあ、そうだな、気に入ったやつとか好きな奴には優しいよな」

「氷室にもわかる?」

「まあ、だから友達やってられるんだろうな」


好きになったきっかけはきっとそこだ

だらしなくて強引だったけど

そこがあるから今でも好きだと思えるんだ


手を洗って教室に戻る途中

血相を抱えて走る和馬の姿が目に入った

和馬も私たちに気が付いたのか方向を変えてこっちに近づいてきた


「天の橋さん見なかった?」

「見てない・・・っていうか一緒にいたじゃん」

「ちょっと目を離したすきに相沢に連れて行かれたってクラスの子が言ってて」

「えぇ!」


私は和馬の胸ぐらをつかんだ

「なんでそんなことになってるの!ちゃんと見てないの!」

「ごめん!油断してた!!」


ものすごい剣幕でまくし立てる私に驚いた氷室が

「落ち着け!」と私と和馬の間に割って入る

落ち着けるはずがない、だって


「何でそんなにあわてるんだよ」

「あいつ、和馬の元カノってちょっとやばいんだよ・・」


私はセーターの袖を少しまくって氷室にしか見えない角度で

腕に付いた傷を見せた

「・・・どうしたこれ?」

傷はカッターでできたもの

この傷を私に付けたのは「相沢にやられたんだよ」


「なんで、こんなこと・・・」

「すっごいやきもち妬きなんだ、それで仲良くしてる私が気に食わなくてやられた」


和馬には内緒だよとだけ告げて

私は和馬のほうに向きなおした

とりあえずまどかを探すのが先だ


「たぶん、東校舎のほうなら誰もいないし、何かするなら都合がいいかもな」

「そうかも!オレちょっと行ってみる!」


和馬が東校舎に向かって走り出した

和馬、あんなに足速かったんだ・・と感心している場合じゃない

私も行かなきゃ!と走り出そうとしたら

腕をグイっとつかまれて後ろのめりになってしまった

バランスを崩した私の体を氷室が支える


「何すんの!」

「姫条まで行ってどうするんだよ、あいつらの問題だろ?首つっこむな」

「なんで?まどかは私の友達だよ?心配して何が悪いの?」


私の言葉に氷室はあきれた顔をした

「本当にお人好しだ・・・しかたねぇな、行くぞ」と

また氷室は私の腕をつかんで走り出した


「なんであんたまで行くの!」

「ここまで来たら俺もとことんまで首突っ込むわ!」

「はぁ?」



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