表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者に転生したがスキル【調べる】しか使えず、全然強くないけど、頼れる仲間と魔王を倒します!  作者: 雨のち晴れ
双子のこれからと、アギトの新たな旅

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

71/73

星と月を助ける代償

エリス達が、冒険者ギルドでアーサー率いるパーティと対峙している頃屋敷では―――。


「とりあえず、ステラ達を医務室へ運びます。誰か手伝ってくれませんか!それと、この屋敷に残っている神官の方を呼んできてください」


「なら、俺達が手伝おう!」


「では、私達が神官を探してきます」


ステラ達を運ぶ役目を門番の2人が、神官を呼ぶ役目をユイの部下達が引き受けた。


「それとこの部屋には、誰も入れないでください」


「スキルを使うのですね?かしこまりました」


「それと、今から俺がステラの症状と対処法を言うので誰かメモしてください」


「わかりました」


「では、いきます」


そして、すぐさまアギトはステラ達の治療を開始する。まずは、ステラが現在置かれている状況をアギトのスキルで調べる。

【スキル 調べる】


(ステラ) 8歳 女】

【転生者】

【職業:拳王】

【状態:悪】

【死に至る可能性:◎】

【冒険者ランク:F】

【所属クラン:無】

【固有スキル:武神の瞬き】

*切り傷19% 擦り傷 14% 打撲11% 火傷31% 骨折9% 

【警告:全身の80%以上が深刻なダメージを受けています。58分後に死に至ります。注意してください】

【対処方法:エクストラヒール・ラストエリクサーが最も有効】

【下位魔法及び下位ポーションでは完治の見込み無し。その為エクストラヒールをお勧めいたします】


「嘘だろ………。58分後に死亡だと…………。何で8歳の子がここまでされなきゃならないんだ…………」


「そんな…………こんなのって…………」


「くそ―――!」


【ガンッ】


「エクストラヒールって…………誰が使えるんだ…………?少なくとも、うちのクランには居ないぞ?」


「それと、ラストエリクサーって何よ?聞いたことないわよ、そんなの…………」


「ルナちゃんの方は…………?」


「くっ」


アギトはルナにもスキルを使う


【スキル 調べる】


(ルナ) 8歳 女】

【転生者】

【職業:シャドウ・ランサー】

【状態:悪】

【死に至る可能性:◎】

【冒険者ランク:F】

【所属クラン:無】

【固有スキル:双影の共鳴】

*切り傷8% 擦り傷 21% 打撲5% 火傷25% 骨折3% 

【警告:全身の60%以上が深刻なダメージを受けています。1日と8時間後に死に至ります。注意してください】

【対処方法:エクストラヒール・ラストエリクサーが最も有効】

【下位魔法及び下位ポーションでは完治の見込み無し。その為エクストラヒールをお勧めいたします】


「くそっ!こっちもかよ!」


「これじゃ………どうしようも…………」


「ルナ………。よくこんな体でステラを運んできてくれたな。ありがとう…………」


「う…………うぅ…………うぅぅ…………」


「お、おい…………泣くなよ………お、俺だって泣いちまうじゃねーかよ…………う…………。」


「う、うるせー!」


「お2人ありがとうございます。門番のあなた方がいち早く気が付いてくれたおかげで、この子達はここまでこれたんです」


「ち………ちがう………お、俺……達は………最初……う……ぅう…………」


「それでもです。感謝しています」


「ク………クソッ………。ど、どうにかならねーのかよ!勇者さんよ!あんた、凄いんだろ?だったら、こんな傷治すの何でもねーだろ?」


「お、おい、止めろよ…………。勇者様だって辛いんだよ」


「うっせー!んなのわかってるよ。でも、でもよ、こんなの納得できるわけねーだろーがよ!」


ステラ達の絶対的なる死に絶望に暮れるアギト達。すると、扉の外から何やら声が聞こえる。


『お待ちください!何度も言うようにエリス様はここにはおられません!お引き取り下さい!』


『あぁん、この奥に居るんだろ?知ってんだよ!いいから早く呼んで来い!俺は、あのクソ女に用があんだよ!』


『ですから、エリス様は外出中でこの中には居ません!』


『うっせー!あの女がこの屋敷に居なかった事なんてねーだろ!知ってんだよこっちは!いいからそこを退け!』


『こ、困ります…………』


『ガタガタうっせーな、退けオラぁ!』


『きゃっ』


【ガンッ】


「邪魔すんぞ、クソ女!居るんだろ?」


突如、医務室に1人の男が入ってきた。体格は、グレイヴと同じぐらいで髪は真っ赤で短髪。その男は、部屋に入るなりエリスを探す。


「ちっ!ここにも居ねーか?どこ行きやがったあのクソ女!」


「何だお前は?」


「あぁん?テメー、誰に口聞いてんだ!死にてーのか?」


切羽詰まった状態で、見ず知らずの男が1人入ってきたことにより、アギトの苛立ちが頂点に達する。


「死ぬのはお前だ」


「上等じゃねーか!」


「かかって来いよ、ニワトリ野郎!」


「んだとコラァ!今すぐ死ねや、ボケ!」


「ちょ、おやめくださいラルフ様!今は治療中なんです!」


「そんなの知ったこっちゃねー!喧嘩売って来たのはこいつの方だ!」


「お前が先に売ってきたんだろ!勘違いするな!脳みそまでニワトリと同じぐらいしか入ってないのか?」


「ほほう。どうやら、ただじゃ死にたくねーみてーだな!」


「ア、アギト様も挑発しないでください!今は、ステラちゃん達の治療が最優先です!」


「ラルフ様も落ち着いてください。この方は勇者様なんです」


「勇者だぁ?何で、そんなふざけた野郎がこんな所に居る!」


「今、勇者様はこの幼い2人の治療中なんです!」


「そーいう事だ。だから部外者は出て行ってくれ」


「だったら、早くそんなの治しちまえよ!出来んだろ、勇者様ならよ!」


「……………」


「何だ?出来ねーのか?あはははっ!こいつはおもしれー!たかが子供2人も治せねーのかよ!とんだ勇者様だぜ!」


「…………黙れ、殺すぞ」


【ピキッ】


アギトの放つ殺気で、部屋の空気が凍り付く。


「ア、アギト様。治療の方はどういたしますか?」


「わかってる。今、考え中だ…………」


「何だ?本当に行き詰ってるのか?情けねーな!」


「お前にこの2人が治せるのか?」


「はぁ?んなの、無理に決まってんだろ!俺は回復なんてできねーよ!シエナじゃあるめーし!」


「……………シエナ?」


アギトはここで思い出す。自身が魔王軍とやり合った時、瀕死の所を賢者のシエナに助けられたことを。もしかしたら、彼女ならと、アギトはエクストラヒールの項目にスキルを使う


【スキル 調べる】


【エクストラヒール】

*この世界で最上位の回復魔法

*賢者のみが使用可能

*膨大な魔力を使うが、ありとあらゆる傷を回復させることが出来る


「…………これだ!」


「おぉ!これでステラちゃん達が助かる!」


「よっしゃー!」


「よ、良かった…………本当に…………」


「おい、勇者!今、何をした?」


「……………」


「答えろ!」


「俺の固有スキルだ。対象の情報を知ることが出来る」


「何でもか?」


「あぁ。何でもだ」


「な、なら今すぐシエナ様をお連れ致しましょう!費用は、我々天使の宴がご負担いたします」


「しかし…………」


「大丈夫です!きっと、エリス様も反対いたしません!」


「そうと決まれば、さっそく!」


「お、おい!ちょっと待て!」


「なぜ、止めるのですか?」


「お前等だって、あいつのやり方知ってんだろ?ただじゃすまされねーぞ!」


「知ってますよ!金をむしり取る外道だって事ぐらいは」


「知ってるなら、なおさらやめろ!痛い目見るぞ!」


「大丈夫です!全財産お支払いいたします!」


「お前等にそんな権利あるのかよ?」


「ありません!ですが、金額を聞いてからでも遅くはありません!どの道時間が無いんです!」


「時間が無い?どういう事だ?」


「この子はあと、50分と少しで死んでしまいます。こっちの子も、明日には…………」


「なるほどな…………」


「ですから行ってきます!」


こうして、メイドたちは転移水晶を使いライザまで行き、無事にシエナを天使の宴の屋敷へと連れてきた。


【コンッコンッ】


「アギト様、シエナ様を連れてまいりました」


「こんにちは、勇者アギト、それとラルフも久しぶりね」


「チッ!」


「お初にお目にかかります、シエナ様。あの時は救っていただき、ありがとうございます。お礼を申し上げるのが遅くなり申し訳ありません」


「いいのですよ、お気になさらず。それより、急ぎの用事とは?」


「はい、実はこの2人にエクストラヒールをかけていただきたいのですが…………」


シエナは、ステラとルナの状態を見る。


「なるほど。かまいませんよ!ですが、エクストラヒールは大量の魔力を使うがゆえに、1日1回しか使えません。ですので、こちらの女の子は時間的に間に合うかどうか………」


「時間的に?」


「はい!私も、あなたの固有スキルと同じで見えるのですよ、この子達が無くなる時間が」


「なっ!」


「まぁ、私の場合はそれしかわかりませんけどね。あなたと違って」


「シエナ様は何処まで俺の事を知っているのですか?」


「さぁ、何処まででしょうね?」


「言えよ、シエナ!」


「ラルフ?私がそこまで教えるとでも?」


「チッ!これだからテメーはエリスの次に嫌いなんだよ!」


「エリス様の次ですか………良かった。私より嫌いな方が居て!」


「今の発言で、テメーが1番に格上げだ!喜べ!」


「まぁ、何て事を。うふふふっ」


「クソがっ」


「さて、どうしますか勇者アギト?治しますか?まぁ、いくつか条件がありますけど…………」


「条件ですか…………」


「はい、これは商談です。私のクランはこれでお金のやりくりをしているので」


「わかりました。で、その条件とは?」


「それはですね…………」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ