表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
OneLoser(ワンルーザー)  作者: kíséri/キセリ
The third series:「はじめてのうた」
39/45

再スタート

 20xx年5月6日


『ゆり、ゆりっ、はぁっっ待ってゆり、まっ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ待ってねぇゆり、なんで、なんでお願い、待ってお願い、お願いだって!!ねぇ、……うぁああああああああぁぁぁ゛!!!!!』


 真っ黒な世界がまた始まる。


 ___________

 _______

 ___


 「ふあぁぁ……っ、ごめんなさいすいません」

 「話し合い中にクソでけえ欠伸?ホントに俺の3個上かよ」

 「…ふわぁぁぁぁ〜」

 「桃花は許す」

 「いやなんでだよ!!」


 今日も今日とて深夜までゆりの実家にお世話になってる僕たち社会人バンド“OneLoser”メンバー。


 バンドが結成されてから1週間。

 僕たちは本格的に音楽活動をやっていくことになったわけだが1つ問題が…。


 「そういえば律くん達がreveで言い合いしてた理由って何なの?」

 「あ〜まぁ事の発端は再生回数だね」

 「動画投稿してたの?」

 「1週間だけね」

 「でなんで喧嘩?」

 「再生回数がめちゃくちゃ低くてさ」


 そうだ。バンドメンバーという1つの課題はクリアしたものの今の活動方針であるSNS活動が波に乗らない限りはどうしようも無いという現状があった。


 僕たちはみんな社会人で僕とゆりが28、陽翔が25、長谷川さんが26。みーんなアラサーだ。

 そして僕とゆりが会社員で、長谷川さんが音楽教室の講師。何より聞いて衝撃的だったのが陽翔がスイミングのインストラクターだったこと。言われてみると確かにインストラクターっぽいんだけど初めて聞いた時は衝撃で目が飛び出でるかと思った。


 とはいえみんなそれぞれの仕事をしながらバンドをするわけだがそこには並々ならぬ覚悟がきっとあって、その覚悟と勇気を無駄にしない為にも僕たちは今この瞬間を生きて、この瞬間を頑張らないといけない。

 今この瞬間頑張らなければ、過去の自分による決死の勇気は全部無駄になる。


 「その動画さ、俺1回見たい」


 僕たちが投稿しているアカウントを陽翔たちに見せる。何だかむず痒い。自分がノリノリで歌っているところを目の前で見られるとちょっと、いや結構恥ずかしい。


 そっと別の方を向いて時間が過ぎるのを待つ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ